2022 Fiscal Year Research-status Report
Promotion of the pearl millet genomics with fields and genetic resources in India
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19KK0155
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
練 春蘭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40376695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 哲夫 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30183057)
鴨下 顕彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10323487)
則定 真利子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00463886)
津釜 大侑 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10726061)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | トウジンビエ / インド / ストレス耐性 / 遺伝子 / バイオインフォマティクス / ゲノム / 根 |
Outline of Annual Research Achievements |
国際半乾燥熱帯作物研究所 (ICRISAT) から分譲を受けた約110のトウジンビエ品種・系統を用いて圃場試験を行い、約20の形質について、それらの品種・系統の表現型データを取得した。これらの品種・系統の多くは先行研究においてrestriction site-associated DNA sequencing (RAD-Seq) に供されており、このデータを用いて、それらの品種・系統におけるDNA多型を検出した。これらの表現型データとDNA多型のデータを用いてゲノムワイド関連解析を実施し、「地上部基部の着色」と「稈長」に関連するゲノム領域を検出することができた。また、菌根菌の分析を主目的として、それらの中の約100の品種・系統から根をサンプリングし、DNAを抽出した。現在、これを用いて菌根菌の分析を進めている。 本研究開始前に先行研究由来のデータを用いて行ったゲノムワイド関連解析により、トウジンビエの開花制御遺伝子の候補として有望なものが2個得られていたが、当該データの再解析により、それらにおける構造多型を検出した。また、これらの内の1個の遺伝子については、PCRとシーケンシングによりその配列を確認することができた。 配列解析により、転写因子をコードすると考えられるトウジンビエ遺伝子の大部分を明らかにした。それらの遺伝子がコードするタンパク質の配列を基に、それらを分類すると共に、それらのドメイン・モチーフを同定し、細胞内局在性を予測した。 以上の結果を基に、1報の論文を発表し、2件の学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの蔓延の影響でICRISATからのトウジンビエ品種・系統の到着が遅れていたが、遂にこれを用いた圃場試験を実施することができ、それを用いてゲノムワイド関連解析を行う系も確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実施計画」遂行のため、今後は、根の表現型と窒素等養分利用動態に関する解析に注力したいと考えている。
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Causes of Carryover |
共同研究機関であるICRISAT(インド)を訪問するための旅費を見込んでいたが、新型コロナウイルスの影響等を考慮して2022年度も渡航しなかった。今後は機を見てインドに渡航する予定であり、そのための支出が見込まれる。また、ICRISATの品種・系統が2021年度まで届かなかったため、それらを用いた圃場試験が当該年度まで実施できておらず、2022年度の圃場試験でもそれらが無事に栽培できるかということに主眼を置いていたため、消耗品費等のための支出が当初の見込みよりも小さかった。今後それらの品種・系統を用いた更なる試験を実施予定であり、これを促進するための機器や消耗品購入に次年度使用額を充てる予定である。
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Research Products
(5 results)