2021 Fiscal Year Annual Research Report
発生・幹細胞・腎骨髄連関を軸に考える高齢ドナー腎臓の若返りの試み:国際共同研究
Project/Area Number |
19KK0216
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
臼井 丈一 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70447340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川西 邦夫 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00578750)
馬渕 洋 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (50424172)
山崎 聡 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50625580)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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Keywords | 内科 / 臓器移植 / 幹細胞 / 老化 / 発生 / 糖鎖 / 病理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、骨髄老化により引き起こされる腎臓老化・病態メカニズムの解明および高齢ドナー腎臓の若返り手法の模索を目的とした国際研究ネットワークを構築した。 A-1:幹細胞老化と腎臓病発症・進展メカニズムの解明および骨髄移植による腎臓の若返りモデル:各腎臓病モデルでの老化の影響を確認し骨髄移植モデル実験の準備を進めた。造血が腎臓等臓器の若返り・老化に関与する仮説検証のためPVA培養液により細胞老化を起こさずに造血幹細胞や免疫細胞の生体外増幅実験を海外共同で報告した(Stem Cell Res2021)。In vitro実験系で非老化・老化幹細胞を比較し幹細胞老化に関わる因子の同定を試み、遺伝子発現解析の結果、幹細胞老化に関わる因子を抽出できた(論文投稿中)。A-2.老化依存ミトコンドリア機能変化と腎臓病進展メカニズムの解明:変異ミトコンドリアDNA導入マウスで老化と糸球体障害、蛋白尿出現との関連性を論文化した(Exp Animal2021)。A-3.動脈硬化に関与する糖鎖変化と腎臓病進展メカニズムの解明:シアル酸分子合成酵素KOマウスでのシアル酸分子Neu5Acの動脈硬化発症への関与を論文化した(Arterioscler Thromb Vasc Biol2021)。さらに腸内細菌叢解析や腎不全モデルでの検討を進めた。A-4.腎臓発生のキー転写因子TC21発現変化と腎臓病進展メカニズムの解明:高齢者腎臓病で腎機能に作用するTCF21がIgA腎症においても臨床像と関連することを論文化した(Histol Histopathol2021)。 B. ヒト移植腎サンプルを用いた腎臓の老化・若返りの検証システムの構築とプロジェクトAの検証:ヒト腎臓移植ドナー・レシピエント年齢を考慮した老化・若返り検証セットを作成し、P16等の老化指標発現の解析し論文投稿中である。引き続き海外での検討展開を図る。
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Research Products
(19 results)