2019 Fiscal Year Research-status Report
International research collaboration on inflammatory diseases and regenerative medicine by linking human tissue banks and drug discovery
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19KK0227
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
淺原 弘嗣 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70294460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 隆英 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40636560)
栗本 遼太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10753957)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | ヒト組織バンク / 関節組織 / 創薬スクリーニング / 炎症性疾患 / 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性 関節症、関節リウマチ等の関節疾患は、患者に運動機能への大きな障害とはかり知れない苦痛を与えるが、その炎症性関節組織破壊を抑え、関節組織を再生・再構築する医学・医療はまだ十分でなく、世界的な高齢化社会の到来とともに大きな課題となっている。この解決のため、米国サンディエゴ地区の大学・研究施設における、世界をリードする複数の米国の研究者と申請者を中心とする日本の若手研究者とともに稼働させることで、長年培ってきた国際共同研究を更に加速、強化することを試みた。特に、腱・靭帯を含む新たな組織幹細胞の同定と、炎症を制御する化合物の同定によって、関節疾患をモデルとした炎症性疾患の解明・治療と再生医療研究を遂行した。 本研究の柱として、米国における医学研究に特化した組織バンクシステムと提携して安定した供給が確立されているヒト関節組織を、Aging、性別、関節炎の有無などに分類し、そこからさらに、関節組織を構成する要素である、軟骨・滑膜・腱/靭帯・筋に分け、得られた細胞群毎にRNAを取得、次世代シークエンサーを用いたトランスクリプトーム解析によって遺伝子発現のネットワークや差異の解析を行った。さらに、それぞれの表面マーカー候補を抽出して、特異的な細胞群をFACS-sortingを用いて集積を行い、各組織のプロジェニター細胞の分布変化を解析した。これらの研究情報を基に、マウス疾患モデルでの解析や治療応用に繋がる検討を行い、更なる、研究発展の方向性を議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画は、新型肺炎の影響で、海外渡航での共同研究が遂行できず、WEB会議を通しての情報交換と打ち合わせが主体となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
国際共同研究は、現在の渡航自粛にあっても、WEB会議などを通じて進めている。研究計画の遂行においては、日米両機関の規則に従い、現在までに得られた遺伝子発現などのドライでの研究を中心に進めていく。具体的には、ヒト関節組織を、Aging、性別、関節炎の有無などに分類し、関節組織を構成する要素である、軟骨・滑膜・腱/靭帯・筋に分け、そこから、得られた細胞群毎に遺伝子発現のデータを得ており、これを基に、遺伝子発現の差異などを詳細に検討する。
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Causes of Carryover |
共同研究は順調に行われているが、予定としていた海外への出張を介しての研究が、渡航自粛の観点から、延期となったため。
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