2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of new glaucoma therapy using effective delivery of factors associated with neuroprotection and axon regeneration
Project/Area Number |
19KK0229
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
原田 高幸 公益財団法人東京都医学総合研究所, 疾患制御研究分野, 参事研究員 (90345306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野呂 隆彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00349606)
中野 匡 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90217795)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | 緑内障 / 神経栄養因子 / 遺伝子治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障を含む失明を引き起こす難治性網膜変性症に対する治療法は確立していないが、近年では神経栄養因子の産生細胞をデバイス内に封入し、眼内に留置することによって視機能を改善するという治療法が米国で検討されている。しかし日本国内への輸入や臨床試験には道筋が立っていない。そこで本研究ではこの治療法を主導する Jeffrey L Goldberg教授(Stanford大学眼科)との国際共同研究によってその効果や安全性を検討し、将来の日米共同臨床治験に道をつけることを目標とする。またこの研究を霊長類で行うためには、新たな疾患モデルの確立が必要となるが、我々はすでに視神経外傷マーモセットを用いた検討を開始している。 さらに本年度は脳由来神経栄養因子(BDNF)の高親和性受容体であるTropomyosin receptor kinase Bの細胞内領域のみを細胞膜に強制発現させるアデノ随伴ウイルスベクター(AAV-iTrkB)の有効性を発表した。AAV-iTrkBベクターは、一度だけの眼球内投与により、BDNFの投与無しに、網膜神経節細胞における細胞内シグナルを活性化することに成功した。また緑内障のいずれの疾患モデルマウスにおいても神経保護効果を促進し、緑内障の進行を抑制した。さらに視神経外傷モデルにおいては、視神経軸索が視交叉に到達するほどの強力な再生効果が確認された。以上からAAV-iTrkBベクターを用いた遺伝子治療が、緑内障を含む網膜変性疾患の進行抑制や、外傷後の視機能回復に寄与する可能性が示された。以上の成果を、米国遺伝子細胞治療学会の機関誌である「Molecular Therapy」誌上で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、共同研究機関(Stanford大学)等への訪問が難しい状況であり、また米国治験の遅れから本来使用を予定していたインプラントの入手が不可能となっているため。 ただし頻繁にweb meetingを行っており、意思の疎通は取れているほか、共同研究者を2023年に東京で開催される日本緑内障学会の特別講演者として招待しており、国内での対面meetingも予定している。 また神経栄養因子受容体の遺伝子治療が、緑内障の進行抑制に有用なことはすでに論文発表しており、残り期間で神経栄養因子を充填可能なインプラントの自作などを模索している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
米国治験で使用している物と同一のインプラントの入手が不可能になったことから、代替品の購入や作製ができないか、検討を行っている。一方で遺伝子治療についてはマウスにおいて良好な成果を得ていることから(Nishijima et al. Molecular Therapy, 2023)、引き続きマーモセットの視神経外傷モデルを用いた治療研究を積極的に進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響もあり、海外出張や滞在に伴う経費が予定よりも少額となったためだが、次年度以降の物品費や出張費等に充当予定である。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Astrocytic dysfunction induced by ABCA1 deficiency causes optic neuropathy2022
Author(s)
Shinozaki Youichi、Leung Alex、Namekata Kazuhiko、Saitoh Sei、Nguyen Huy Bang、Takeda Akiko、Danjo Yosuke、Morizawa Yosuke M.、Shigetomi Eiji、Sano Fumikazu、Yoshioka Nozomu、Takebayashi Hirohide、Ohno Nobuhiko、Segawa Takahiro、Miyake Kunio、Kashiwagi Kenji、Harada Takayuki、Ohnuma Shin-ichi、Koizumi Schuichi
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Journal Title
Science Advances
Volume: 8
Pages: eabq1081
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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