2023 Fiscal Year Annual Research Report
長期間の重力変化に対するマウス骨格筋の適応メカニズム追究
Project/Area Number |
19KK0253
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
河野 史倫 松本大学, 大学院 健康科学研究科, 教授 (90346156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 貴之 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (00803561)
芝口 翼 金沢大学, GS教育系, 講師 (40785953)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 重力 / エピジェネティクス / 代謝 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
イタリア・ジェノバ大学Sara Tavella教授との共同研究により、オランダ・欧州宇宙技術研究センターにおいてマウスを用いた1か月間の3G重力暴露実験を実施した。新型コロナウイルスのパンデミックなどにより本実験実施が遅延していたが、2023年2月~3月に実験実施し、当初の予定どおり骨格筋サンプルを採取するためオランダへ渡航した。本研究テーマは、遠隔マウス飼育装置Mouse Drawer System(MDS)を用いた連続過重力環境暴露による生体への影響を検討するものであった。マウスを野生コントロール群、MDSコントロール群、3G暴露群に分け実験を実施した(各12匹)。MDSを用いた飼育のみでは体重などに顕著な影響は見られなかったが、3G暴露群では体重ならびに骨格筋重量の低下が認められた。現在、イタリアの他の骨格筋研究チームと共同して筋サンプルの解析を進めており、免疫組織化学解析による筋線維形態の評価、運動に関連した遺伝子およびタンパク質の発現解析、これらの遺伝子領域におけるエピゲノム解析を実施する。また、シミュレーション実験として国内において同期間の運動トレーニング実験も実施した。運動に関連する遺伝子領域では、遺伝子転写を活性化するH3K4me3修飾だけでなく、これまで転写を抑制すると考えられてきたH3K27me3修飾も同時に亢進することが明らかとなった。さらにこれらのヒストン修飾変化は、ヒストンH3.3バリアントの挿入とも関連していることも分かった。
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