2023 Fiscal Year Research-status Report
Niche-based cross-talk among muscle satellite, motor neuron and end plate in sensing mechanical stimuli during contraction of skeletal muscle cells
Project/Area Number |
19KK0254
|
Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
後藤 勝正 (山下勝正) 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (70239961)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江川 達郎 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (00722331)
横山 真吾 豊橋創造大学, 保健医療学部, 講師 (30706859)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
|
Keywords | サルコペニア / niche / 筋衛星細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
健康長寿を目指して運動が推奨されている。特に、運動器である骨格筋の機能の維持向上が重要な課題であるのは言うまでもない。一方、加齢に伴う骨格筋量と機能の低下(サルコペニア)に対する適切な運動処方は未確立であり、早急に解決が望まれている。しかし、サルコペニア発症機構は未解明であるだけでなく、運動刺激の増減に応じた骨格筋可塑性(肥大や萎縮や再生)の分子機序の全貌も明らかでない。サルコペニアを克服し、健康寿命の延伸を実現する運動を実施するためには、骨格筋可塑性の分子機構の解明は必須である。そこで本研究は、骨格筋細胞における運動刺激受容機構として筋衛星細胞と運動神経細胞・神経筋接合部のニッチに着目し、加齢に伴うこの空間的相互作用の変容によるサルコペニア発症メカニズムを解明し、運動効果増強によるサルコペニア克服策確立のための知的基盤形成を目指すことを目的として、米国ミネソタ大学との国際共同研究として5か年計画で実施される。2023年度は、その5年目にあたり、研究開始当初では研究最終年度に当たる。研究計画では、ミネソタ大学にて遺伝子改変動物を用いた実験を実施することとし、筋衛星細胞特異的Pax7遺伝子により発現する赤色蛍光強発現遺伝子tdTomatoと運動神経細胞に特異的なThy1遺伝子に緑色蛍光遺伝子YFPを導入したレポーターマウスを用いた運動刺激増加モデルおよび除神経モデル実験をさらに推進した。2年間のコロナ禍の影響により実験計画に遅れが出ていたが、今年度は、3度にわたりミネソタ大学への渡航が可能となり、研究計画の遅れを取り戻すことができた。しかし、まだ未解析のサンプルがあるために、研究期間を延長して解析を進める予定である。今年度は、坐骨神経切除による運動神経終末の変化と筋衛星細胞の挙動について解析を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は3回の渡航が可能となり、ミネソタ大学での実験を進めることができた。順調に、実験計画が進んでおり、多くの解析用サンプルを得ることができた。しかし、一部、未解析のサンプルがあり、研究期間を延長して解析を進める予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度までにミネソタ大学で実施した遺伝子改変動物を用いた実験で得た未解析のサンプルの解析を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
未解析のサンプルがあり、その解析のために研究期間延長するために余剰金が生じている。2024年度に、この解析に必要な試薬などの消耗品を購入する計画である。
|