2020 Fiscal Year Research-status Report
Edge computing platform for cooperative autonomous driving
Project/Area Number |
19KK0281
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塚田 学 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (90724352)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Keywords | 協調型ITS / ネットワーク / 車々間通信 / インターネット / ITS標準技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
基課題の研究で、オープンソースの自動運転ソフトウェアAutowareと、おじくオープンソースの協調型ITSソフトウェアのOpenC2Xを組み合わせて、路側拠点システムを構築した。これらの成果を、国際学会VTC2020-Fallおよび、ジャーナルSensorsにおいて発表した。
本年度は、車両の将来の行動計画/経路を定義し、複数の車両の将来の経路情報に基づく時空間予測を用いて、交差点における協調的な経路計画モデルを設計した。Autowareを用いて提案手法を実装し、LG CorporationのSilicon Valley Lab自律走行車シミュレータで評価を行った。ブラインド交差点のシナリオで2台の車両によるシミュレーション実験を行ったところ、各車両は関係するすべての車両の行動計画を反映した経路を計画することで、安全かつ効率的に走行できることがわかった。また、路側拠点システムを導入することで、交差点での単独自律走行の場合と比較して、23.0%と28.1%の時間短縮を実現した。
また、自動運転車は、より良いリアルタイム知覚に加えて、行動計画を調整することで、より高い安全性と効率性を実現する必要があります。本研究では、様々なシナリオをカバーするために7つのメッセージを使用する走行調停プロトコルと、抽象化された走行調停サービスを設計した。これらをAutowareとOpenC2Xを拡張することで実装した。その結果、メッセージ交換をイベントドリブンな方法で制限することにより、通信帯域を効果的に抑制することができた。さらに、本方式を用いた場合、車両速度が30km/hのときには15%、50km/hのときには28%の速度で走行できることが示された。また、メッセージタイムアウトのパラメータを適切に設定することで、パケットロスに対する耐性があることを実験で示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の状況を見極めていたため、渡航が遅れた。また、渡航後も、ヘルシンキのロックダウンなどもあり、共同研究先の大学が閉館してしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
基課題の路側支援システムは、対象エリアの交通状況をリアルタイムにデータベース化し、自動走行の認知機能を路側にオフロードしていると捉えられる。この自動走行の認知機能を5Gの携帯回線網と高速IPネットワークの両方からアクセス可能なエッジコンピュータに集約することで相互運用性を確保する。また、両システム間で、路側設備(センサや送信機)を最大限共有できるように路側拠点機能をモジュール化・抽象化し、両システムの相互運用を設計する。
また、基課題では、信頼性とリアルタイム性に優れるITS用無線と、利用可能範囲に優れるLTEなどの携帯電話網、相互運用性に優れるIPv6を複合的に組み合わせた車々間通信支援機構を設計している。この機構を、5GシステムのMECと統合する際、単一の携帯オペレータに閉じたシステムとすることなく、様々な下層の無線技術の差異を吸収できるエッジコンピューティング・プラットフォームを設計する。
さらに、モジュール化・抽象化された路側拠点の機能(センサ、送信機、データベース、MEC)の最適な配置をフィールド実験とシミュレーションを組み合わせて明らかにする。また5Gにより携帯回線網に接続されたドローンにより、路側拠点の機能を移動可能とした場合の実験も行い、有効性を確認する。
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Research Products
(2 results)