2021 Fiscal Year Research-status Report
やわらかなロボットによる人間との安全な相互作用を基盤とする運動学習
Project/Area Number |
19KK0285
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
池本 周平 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (00588353)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Keywords | 生物規範ロボティクス / ソフトロボット / テンセグリティロボット / 人間-ロボット間インタラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画は,アメリカ合衆国アリゾナ州立大学のProf. Heni Ben Amor氏が主宰する研究室との国際共同研究であり,2020年度はコロナウィルスの世界的な感染拡大で渡航を中止した.2021年度は10月頃より,3カ月間程度の渡航を計画していたが,オミクロン株の流行など,コロナウィルスの蔓延状況は余談を許さない状況が渡航先・本邦ともに続き,渡航先が所属機関が提示する渡航を禁止する国・地域から外れることもなかった.そのため,2021年度の渡航も中止せざるを得ないと判断した.この間,先方との遠隔ミーティングについては継続し,2022年度の渡航に向けた再計画,および,渡航せずとも研究計画を実施できるような次善策を取り決めた. 当初計画では,滞在先において代表者が実験のためのロボットプラットフォームを整備し,共同研究者の提案する学習手法の拡張・適用を通じて,ヒトとロボットの相互作用から運動を学ぶロボットの枠組みについて研究することを計画していた.2021年度は,当初予定していたロボットプラットフォームの滞在先での構築を諦め,所属組織(九州工業大学)に備え付ける形で開発し,遠隔で研究を行うための計測環境についても整備した.また,当該ロボットプラットフォームとは別に,渡航時に持参することが可能で,滞在先で本課題の遂行に利用できる別のロボットプラットフォームについても設計・製作に着手した. その結果,当初開発を予定していたロボットプラットフォームについては,最初の試作を終え,研究成果を論文誌で発表した他,当該プラットフォームの改善を続け,追加の成果報告のため国際会議への論文投稿を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本邦と滞在先(アメリカ合衆国・アリゾナ州)のコロナウィルス感染状況・渡航方針,および所属機関(九州工業大学)の行動指針に従い,2020年度に引き続き2021年度の渡航も取りやめたが,計画を変更した結果,当初予定していたロボットプラットフォームの開発を終え,以後の研究を進めるための計測環境も整えることができたため.また,滞在先とは密に連絡をとれており,以後の計画遂行について見通しが明るいため.
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Strategy for Future Research Activity |
所属組織に備え付ける形で開発したロボットプラットフォームを利用し,その運動学モデリングに注目した機械学習の適用を行う.この実験でロボットプラットフォームの可用性が確認された場合,人間-ロボット間インタラクションのシナリオでの運動学習の課題に取り組む.滞在先とは遠隔ミーティングで密に連絡を取り合い,実験データも共有することで,こららの課題に共同で取り組む.ロボットプラットフォームの可用性に問題があれば,直ちに改善に取り組み,信頼性・再現性の高いデータに基づいて遠隔での共同研究を着実に遂行できるよう配慮する. 一方,2022年度の渡航のため,持参可能な新たなロボットプラットフォームの開発に取り組む.このロボットプラットフォームは,前述のロボットプラットフォームとは規模や構造が異なるが,やわらかさの利用によって人間とのインタラクションから得られるデータに基づいて運動を学習するという枠組みは同一とできるよう配慮して開発する.滞在先との遠隔ミーティングを密に行い,滞在時に当該ロボットプラットフォームを用いて実施する運動学習の課題を定め,渡航準備をする.
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