2024 Fiscal Year Annual Research Report
ハワイ語新聞を一次資料とする危機言語の復活とメディア利用に関する談話分析的研究
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19KK0302
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| Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
古川 敏明 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90609372)
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| Project Period (FY) |
2020 – 2024
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| Keywords | ハワイ語 |
| Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通じては、危機言語の復活とメディア利用に関する基課題を発展させるため,メディア(ラジオ)より長い歴史を持つ新聞を研究対象とした.特に2022年8月から2023年7月には、アメリカ・ハワイ州に滞在し,現地で集中的な調査を行うことで、最終年度の研究へつなげることができた。
最終年度となった2024年度の研究成果として、日英語での論文発表、シンポジウムを含むイベント実施を挙げることができる。まず、2024年6月にはハワイ語新聞を一次資料として用いた日本語論文「ハワイとハンセン病: 先住民による日布間移動」を発表した。その結果、ハンセン病問題に取り組む福祉団体から寄稿依頼を受けたり、明治期の日本に渡った先住民が治療を受けた医師の子孫とその家族から問い合わせを受けたりという一定の反響があった。また、年末には日本語論文の拡張版である英語論文をハワイの歴史研究をテーマとする学術誌に発表することができた。日本とハワイ王国が関与するテーマで、ハワイ語新聞を用いたおそらく最初の研究をハワイ州に基盤を置く媒体に発表できたことで、先住民研究者たちとの更なる関係構築を進めることができた。
その結果、3月にはハワイ大学から来日した先住民研究の教員および学生からなる約20名が参加した国際シンポジウム「イアーパナ再訪:19世紀のハワイ王国と日本」を早稲田大学にて開催し、日本側参加者も含めて40名を超える規模の会となった。ハワイ先住民研究者が数人ではなく、約20名集う学術的イベントは、日本で開催されたものとしてはおそらく初めてである。さらに、同グループの滞在中には、外交資料館スタッフの協力を得て、1871年日布修好通商条約の原本などを閲覧するという企画を実施することができ、学術研究を軸とする交流も実現することができた。
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