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2021 Fiscal Year Research-status Report

南アジア系社会の肉食をめぐる文化の動態に関する比較民族誌的研究

Research Project

Project/Area Number 19KK0304
Research InstitutionOtemon Gakuin University

Principal Investigator

中川 加奈子  追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (80782002)

Project Period (FY) 2021 – 2022
Keywords肉食文化 / 南アジア系社会 / カースト / ディアスポラ / エスニックフード / 不浄観 / 歴史人類学 / 屠畜
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、グローバル市場への包摂が急速にすすむ南アジア系社会おいて、仏教やヒンドゥー教、イスラム教など、宗教や民族、及びカーストに強く規定されると見なされがちであった食肉をめぐる価値規範を比較民族誌論的に再考するものである。
期間中の成果として、英文(近刊)及び和文にて2本の学術書に寄稿し、グローバル市場の浸透を受け、カーストに基づき屠畜を担っていた人々が職業として食肉加工を再定位している様相を明らかにした。本研究は、大きく3点の目的を持つ。第一にこれまで日本語にて公表してきた成果の英語発信、第二に民族誌的記録と歴史的文書の接合、第三にイギリスにおけるネパール人移民コミュニティにおける食文化調査である。
第一の目的に関して、デヴィッド・ゲルナー教授と定期的に議論を行い、博士論文の英文単著化にむけ翻訳やリライトを行った。
第二の目的に関して、オックスフォード大学ボドリアン図書館及び大英図書館にて希少資料を閲覧・コピーし、研究の歴史的背景について精力的に情報を収集した。中でも、東インド会社幹部による18世紀、19世紀のネパール社会に関する記録書を中心に、分析をすすめた。
第三の目的に関して、イギリスのネパール人コミュニティが実施するオンラインイベントやミーティングに参加した。他方で、渡航期間中はイギリスにおいて新型コロナウィルスのオミクロン型の流行により、予定していたネパール料理レストランなどでのフィールドワークは困難となり、実施できなかった。上記トピックに関してはオンラインで形成したネットワークを生かして、今後別の機会に実施することとしたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ禍により当初予定していたイギリスでのディアスポラコミュニティの調査は実施できなかったが、オンラインミーティングなどを通して人脈を形成することはできた。上記の点については今後の調査課題としたい。
それ以外の点については、概ね予定通り実施することができた。

Strategy for Future Research Activity

今後はパンデミックが少し落ち着きを見せてきたことから、当初予定していた移民コミュニティの食文化の調査などフィールドワークを実施する予定である。また、国際会議などに参加し、研究成果の公表を図りたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Book (1 results)

  • [Book] 南アジアの新しい波2022

    • Author(s)
      三尾稔編
    • Total Pages
      322
    • Publisher
      昭和堂

URL: 

Published: 2022-12-28  

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