2023 Fiscal Year Research-status Report
南アジア系社会の肉食をめぐる文化の動態に関する比較民族誌的研究
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19KK0304
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
中川 加奈子 追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (80782002)
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Project Period (FY) |
2021 – 2024
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Keywords | 南アジア系社会 / 肉食文化 / カースト / エスニックフード / 不浄観 / 歴史人類学 / 屠畜 / ディアスポラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、グローバル市場への包摂が急速にすすむ南アジア系社会おいて、仏教やヒンドゥー教、イスラム教など、宗教や民族、及びカーストに強く規定されると見なされがちであった食肉をめぐる価値規範を比較民族誌論的に再考するものである。本研究は、大きく3点の目的を持つ。第一にこれまで日本語にて公表してきた成果の英語発信、第二に民族誌的記録と歴史的文書の接合、第三にイギリスにおけるネパール人移民コミュニティにおける食文化調査である。 期間中の成果として、第一の目的に関して、博士論文の英文単著化にむけ翻訳やリライト作業を順調に進めている。 第二の目的に関連してデリーで開催されたIUAES World Congress 2023にて口頭発表を行い、成果の公表および意見交換を行った。この内容を洗練させて、査読付き国際誌Studies in Nepali History and Sotietyに論文"Improve the Work of Our Jati to Uplift the Community: The Reorganization of a Traditional Caste-based Practice"を投稿したところ受理され、掲載予定である。さらに、第二の目的に関して、査読付き学術雑誌『文化人類学』に論文「我々はなぜ切らねばならないのかーーネパールの肉売りカースト「カドギ」による屠畜の再構築」を投稿し、これが掲載された。第三の目的に関して、すでにオンラインで形成したネットワークを生かして、2024年度に実施予定のイギリス調査時にインタビューを実施することとしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症のパンデミックが落ち着き、これまで制限を受けていた海外渡航が問題なく実施できるようになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2024年度は、これまでの研究で蓄積してきた民族誌的データと歴史資料を接合するために大英図書館やオックスフォード大学ボドリアン図書館などで文献調査を実施する予定である。
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Research Products
(3 results)