2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of startup clusters and business ecosystem in small cities with the roles of migrants and female entrepreneurs
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19KK0320
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
姜 理惠 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (90570052)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Keywords | 起業家 / スタートアップ / 地域ベンチャー / ビジネスエコシステム / 女性起業家 / 移民起業家 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の地方都市を取り巻く問題に類似した状況において人員・投資家の欠如や地域経済の地盤沈下など深刻な諸問題を克服し、移民、女性起業家の取り込みをもって地方都市ながらスタートアップ集積に成功するトレント州ロベレート市に注目、同市(人口3.8万人の小都市、スタートアップが100以上集積し、その3割が移民起業家、1割が女性により、他地域比で高比率)においてRQ「スタートアップ集積小規模都市の成立発展過程とビジネスエコシステム、それに寄与する移民・女性起業家の役割」を解明し、信頼性の高いスタートアップ集積小規模都市モデルの構築と、地域経済振興の対策を提示することを目指すのが本研究の目的である。 採択後すぐの2020年2月より、現地関係者や受け入れ先とのやりとりを開始し、渡航準備を始めてすぐコロナ禍が始まり全ての準備を中断して、現地の様子を見守ることとなった。 トレント州ロベレート市も北イタリア地域に属し、コロナ禍での被害が大変深刻であり、リモートを利用しての研究打ち合わせやインタビューなどは非常に難しく、文献やデータの取り寄せも困難である。 そこで渡航可能な時期まで、日本国内ですでにある文献やデータ、先行研究調査などをして、状況が整い渡航できるまでの下準備を実施することとした。日本とイタリアの中小企業に一致が多いという視点からの国内の研究蓄積が多いことを発見し、これらを整理し、渡航後の研究計画の再検討に当たっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象地域はイタリアでも最も深刻なコロナ禍被害に遭い、渡航はもちろんのこと、リモートでの取材や聞き取り、研究打ち合わせも難しい状況が続いている。在イタリアの日本人研究者や、在日イタリア人研究者にコンタクトし、研究計画の見直しを進めてきた。コロナ禍の影響を研究計画においていかにコントロールするかについても研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航が厳しい今、現地調査に入れない上、現地も未だ混乱していることからオンラインでの調査なども難しいのが現状である。しかし、渡航可能になるまで資料調査や統計データを用いての分析は可能であるため、先に日本国内でできる調査を進めておき、状況が整い次第すぐに渡航する用意を進めていく。 現地のビジネスエコシステムにコロナ禍が強烈なインパクトを与えていることは間違いなく、その変数をいかに処理するかを今後検討している。
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