2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of startup clusters and business ecosystem in small cities with the roles of migrants and female entrepreneurs
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19KK0320
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
姜 理惠 法政大学, デザイン工学部, 教授 (90570052)
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Project Period (FY) |
2020 – 2023
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Keywords | スタートアップ / 起業家 / ベンチャー / アントレプレナーシップ / ビジネスエコシステム / イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はコロナ禍が比較的落ち着いたとはいえ引き続き現地渡航はできなかったが、日本に比しては現地の状況が落ち着いたため、現地の状況はよくなっていた。そこで、こちら側の体制を整え、研究代表者の補助者を雇用し研究時間と体制を確保、オンラインでの調査活動を開始した。イタリア現地在住の日本人通訳やコーディネーターを現地に派遣し、取材の代行や文献収集、関係者の情報収集や近況の確認を依頼したり、通訳が日本に帰国時には、イタリア語文献を集中的に通読する機会を設けることができた。 結果、同地域のスタートアップ育成体制の輪郭と規模感が当初の想定よりもはるかに大規模、日本円にして1000億レベルのファンドを背景にしていることと、コロナ禍においても成長を遂げているという新規発見を得た。ビジネスエコシステムの成立過程については不明のままであるが、外国人と女性がこれに相当なインパクトがあることも定量データとして確認できた。2023年度は現地調査により、同地域の成立過程の歴史的背景と学術的意味、外国人・女性起業家の関わりについて、定性研究により探索する。また、イタリア国の公共政策研究所からの情報を得て、他地域との比較も実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により現地調査には入れず遅れていたが、22年度現地の状況が回復したのを受けて、オンライン調査を開始し、補助員を雇用し、研究に集中する体制をとったことである程度は追いついた。23年度延長し、年度内に当初計画した研究計画を達成できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
先述したように研究対象地域の規模感が想定を上回っていたこと、コロナ禍でも成長を遂げていたことは、研究対象としての選定が正しかったという点で非常に良い成果であり、この研究を推進する原動力と判断している。今後果たすべき解明のフォーカスは、ビジネスエコシステムの成立過程、外国人と女性起業家の関わり、成立過程の歴史的背景と学術的意味、イタリア国の他地域スタートアップ集積都市との比較であり、日本の中小都市への実務的含意への議論を国民への還元としたい、
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