2020 Fiscal Year Research-status Report
International Joint Research on Religious-, Ethical- and Moral Education that Encompasses Diversity in Germany and Japan
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19KK0328
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Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
Principal Investigator |
濱谷 佳奈 大阪樟蔭女子大学, 児童教育学部, 准教授 (60613073)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Keywords | 多様性 / 実践哲学科 / 道徳教育 / 宗教教育 / 日独比較 / ドイツ / 授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多様性を包摂する倫理・道徳教育の授業モデルとその原理を、日独比較国際共同研究によって解明することである。2020年度は、渡航開始後に行う研究の準備を進め、以下の研究成果を挙げた。 第一に、日独の戦後の倫理・道徳教育に関する歴史的考察を目標に掲げていた。これについては、特に、海外共同研究者だけでなく、ドイツ側・日本側研究協力者の協力も得て、日本とドイツの第二次世界大戦後の義務教育における「多様性の尊重」の理念について、その一端を学習指導要領と教科書の分析により検討し、日本とドイツの間の違いと共通点を整理することができた。得られた知見の一部は、論文「義務教育における『多様性の尊重』の理念とその展開に関する基礎研究ー戦後の日本とドイツの学習指導要領と教科書の内容に着目してー」として発表し、今後の日本において「多様性を尊重する」教育を進めていくための課題が明らかになった。 加えて、ドイツ・ノルトライン・ヴェストファーレン州において世俗主義的な倫理・道徳教育を担う実践哲学科の戦後の展開に関するドイツ語論文を翻訳した。実践哲学科が設置されるに至った歴史的経緯と現状、将来の展望までを日本語のオープンアクセスとして公表したことを特筆したい。 第二に、オンラインで海外共同研究者らとの打ち合わせを重ね、渡航後のドイツの学校での質的研究・授業研究の方法について検討を進めた。「教育借用」ではなく、日独間の教育研究の相互交流を柱とする研究方法を実施することにより、国際研究交流と実践の交流にも貢献することを確認した。渡航開始に向けて、国際共同研究体制をより強固なものとすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた渡航開始時期を、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響を受けて大幅に延期せざるを得なくなったが、ドイツでの現地滞在による研究の準備段階としては、すでにいくつかの成果を挙げることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本来ならばドイツ国内でのフィールド調査に入っている年度ではあるが、渡航後に可能な限り当初の研究計画が実施できるよう、また帰国後の研究交流の素地を固められるよう、現在日本国内で実施できる研究を柔軟に進める。
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