2022 Fiscal Year Research-status Report
Politics of Electoral Reform in Democratizing Regimes
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19KK0337
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
鷲田 任邦 東洋大学, 法学部, 准教授 (50744893)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Keywords | 政治改革 / 選挙操作 / 選挙不正 / 選挙監視 / 権威主義体制 / 民主化 / サーベイ実験 / マレーシア |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、渡航規制の解除により5月半ばからようやく現地への渡航が可能となり、Sunway University(Jeffrey Cheah Institute on Southeast Asia)に籍を置きながら、共同研究者の協力も得つつ、本課題の主要部分である世論調査を行った。滞在時にちょうど総選挙が行われる公算が高かったので、渡航直後から質問票の精査・システム整備の作業と並行して、主要な世論調査各社と議論を重ね、費用・技術的特質・調査体制等を踏まえて世論調査会社の選別を行い、選挙前(候補者任命前)にマレーシア半島部を対象とするタブレットを用いた対面式の世論調査を完了することができた。また、補完的に、選挙期間中(そして選挙後にも)マレーシア半島部を対象としたオンラインでの世論調査を実施した。選挙後には、属性毎の少人数グループに対するフォーカスグループディスカッションを実施し、世論調査の知見を補完した。世論調査では、投票行動や政治参加等の一般的な質問項目の調査に加えて、複数のサーベイ実験を実施した。サーベイデータを基にして、記事の寄稿、研究会やワークショップでのプレゼンテーション、海外ジャーナルへの投稿を行った(現在査読中)。さらに、滞在中は資料・データの収集、聞き取り調査、選挙集会の観察、基課題に関連するデータの構築や分析も進めた。加えて、本課題と有機的に関連する複数の共同研究にも取り組み、一部が出版された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渡航規制が緩和され、2022年の5月半ばから長期渡航が可能になったことで、現地での調査研究活動を進めることができた。滞在中に早期解散総選挙が行われたことも、研究の後押しとなった。世論調査会社の選別や打合せ、質問票の作成・精査・翻訳、タブレットを用いた対面調査のシステムや実施体制を整備するうえで時間がかかったものの、選挙前に調査を完了することができた。また、対面調査の調査費用を一定額に収めることができたことで、補完的なオンライン調査も実施することがでた。その他の資料・データ収集や聞き取り調査についても進展がみられた。
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Strategy for Future Research Activity |
主要な世論調査は完了しているので、本年度は成果の発信に努めたい。基課題の研究と合わせて、現地調査で得られたデータや知見をもとに成果を発信していく予定である。必要に応じて補完的な現地調査も行う。本課題に有機的に関連する複数の共同研究についても進め、成果につなげていく。
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Research Products
(5 results)