2021 Fiscal Year Research-status Report
ナノ構造スキャフォールドとラマン計測による幹細胞のメカノトランスダクション解明
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19KK0357
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藪 浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 准教授 (40396255)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | 自己組織化 / ハニカム / ナノラセン / 細胞培養 / スキャフォールド |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナウィルスのパンデミックの影響で渡航が困難であったため、オンラインでのディスカッションや国内での実験を進めた。具体的には細胞培養基材となるハニカム多孔膜の空孔サイズを変えることで、血管内皮細胞の培養を国内研究者と共同で進め、その孔径の影響を系統的に評価し、その結果を論文として報告した。 また、膜の上下に空孔が貫通したハニカム多孔膜の作製に成功し、PETメッシュで強化することで多様な液体を分離できる分離膜の作製にも成功した。その濡れ性をUV-O3処理により制御する事で、水と油を比重と濡れ性の違いに依って分離できる油水分離膜へと応用できることを明らかとした。この油水分離膜は、ハニカム多孔膜が孔同士が膜内で連通しているという特徴を活かし、非常に薄いにも関わらず、膜中に水または油のどちらかの濡れやすい液体を担持することができ、それによって分離可能な液体を選別することができる。また、孔径が数ミクロンから10ミクロン程度であるため、孔径以上のサイズの油滴や液滴も効率的に分離できる可能性がある。このような油水分離膜は油によって汚染された水を浄化できるだけで無く、脂溶性・水溶性の様々な有効成分を抽出する際にエマルジョン液滴を分離するためのフィルターとしても応用可能である。 渡航先研究者とのディスカッションにより、シリカ中の有機物を炭化することで新たなナノ材料が創製できる可能性があることが判明したため、次年度に向けて炭化の予備実験を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルスによるパンデミックの影響により、渡航が困難であったため、専ら国内での研究を進めた。研究としては進展しているが、渡航が不可能であったため1年延長し、最終的に渡航した上で研究を完了する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況にも記載した通り、コロナウィルスパンデミックの影響で渡航が困難であったため、1年研究期間を延長し、2022年度に渡航を行い、研究を完了する予定である。
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Research Products
(7 results)