2022 Fiscal Year Annual Research Report
地中熱利用ポテンシャルの気候変動下のグローバルトレンド動的評価と国際応用,標準化
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19KK0370
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
阪田 義隆 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10754236)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Keywords | 地中熱 / ヒートポンプシステム / ライフサイクルコスト / 気候変動 / グローバルトレンド |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度(初年度)は,コロナ禍による国境閉鎖のため,提携先への訪問・滞在がかなわず,国内での研究活動として気候変動下におけるエネルギー需要とそれと連動したエネルギーコストとを組み合わせることで,再生可能エネルギーに共通する課題である長期ライフサイクルコストを算出するアルゴリズムを開発した。併せて地中熱ポテンシャルのグローバルトレンド評価に必要な諸外国のエネルギーコスト,トレンドに関する情報収集を行った。 2021年度(中間年度)には,ブリティッシュ・コロンビア大学キャンパスの熱供給に地下水熱が使われてることから,その持続可能性評価に重要な目詰まり進行を評価する手法の確立のための地下水模擬実験を装置を開発した。カナダへの入国が可能となった2021年12月から2022年3月に当地に渡航滞在し,上記開発アルゴリズムを用いて,わが国の温暖地・寒冷地を対象に,気候変動データと1次元地下水熱輸送モデルから計算される地中温度プロファイル,地中熱システム稼働性能とライフサイクルコストの長期予測分析を行った。 2022年度(最終年度)には,2022年7月から9月の滞在時にカナダブリティッシュコロンビア州の地中熱促進協会(GeoExchange BC)と連携し,地中熱利用施設の現地ヒアリングを行い地中熱先進国における導入課題の現状を把握するとともに,サイモン・フレーザー平野に設置されたボアホールにて熱応答試験(48時間)を実施し,地中熱シミュレーションを行うための地盤物性を把握した。加えて2022年12月から2023年1月の滞在では,地中熱性能向上に資する熱分散輸送の室内実験を行うとともに,上記開発アルゴリズムをカナダバンクーバー地域に適用することで国際的・汎用的な利用可能性に関する評価および気候変動下での地中熱利用ポテンシャルの日本とカナダを含むグローバルトレンドの分析を行った。
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Research Products
(3 results)