2021 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアと細胞内代謝から捉える肥満とがんの分子基盤の解明
Project/Area Number |
19KK0407
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
永野 秀和 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (60788876)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | ミトコンドリア / フェロトーシス / がん / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ミトコンドリア機能と抗腫瘍効果を結びつける一つの現象として、フェロトーシスに注目した。フェロトーシスは、ミトコンドリア複合体を足場とした細胞死機構の一つとして近年発見され、様々な病態と関わることが報告されている。フェロトーシスは、細胞内での不飽和脂肪酸とミトコンドリア機能異常による過酸化脂質の蓄積によって引き起こされる非常に特徴的な細胞死である。そこで、ミトコンドリアにおける代謝変化と抗腫瘍効果について、フェロトーシスの観点から捉えて研究を行うために、コロンビア大学生物科学科Carol Prives教授との共同研究でフェロトーシス関連分子探索のためのnon-target proteomicsを行った。フェロトーシス感受性の高い線維肉腫細胞株を使用し、フェロトーシス誘導剤エラスチンの投与によるタンパク発現変化を検討した。その結果、フェロトーシス特有のフェリチンやシスチン/グルタミン酸輸送体SLC7A11の発現上昇を認めた。そして、β酸化に関わるタンパク群が顕著に変化を認めた。これまでの知見としてCarol教授の研究室の業績から、フェロトーシス誘導は、MDM2/MDMXの阻害によって抑制され、その一つの機序としてPPARaが活性調節を受けることが報告されている。興味深いことに脂質代謝に関連する分子を検索するとRXRAの発現低下やフォスフォリパーゼの活性に関わる分子群の発現変化を認めた。特にRXRAタンパクレベルでの発現変化は、フェロトーシスを制御する脂質関連分子としてPPARとRXRAの相互作用を示唆する重要な知見だと考えられた。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Renal Injuries in Primary Aldosteronism: Quantitative Histopathological Analysis of 19 Patients With Primary Adosteronism2021
Author(s)
Ogata H, Yamazaki Y, Tezuka Y, Xin Gao, Omata K, Ono Y, Kawasaki Y, Tanaka T, Nagano H, Wada N, Oki Y, Ikeya A, Oki K, Takeda Y, Kometani M, Kageyama K, Terui K
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Journal Title
Hypertension
Volume: 78
Pages: 411~421
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] PA患者の診断における生理食塩水負荷2時間値の有用性の検討2021
Author(s)
黒田裕太, 瀧 由樹, 五十嵐活志, 類家裕太郎, 内藤久美子, 石渡一樹, 河野聡美, 石田晶子, 藤本真徳, 永野秀和, 鈴木佐和子, 小出尚史, 小野 啓, 田中知明, 横手幸太郎
Organizer
第31回臨床内分泌代謝Update
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[Presentation] Multi-Omicsから見た下垂体神経内分泌腫瘍の特性2021
Author(s)
高 躍, 村田和貴, 大和 梓, 永野秀和, 松田達磨, 堀口健太郎, 岩立康男, 福原紀章, 西岡 宏, 山田正三, 井下尚子, 田中知明
Organizer
第32回間脳・下垂体・副腎系研究
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