2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of spontaneous healing of injured anterior cruciate ligament applying a mechanobiology mechanism of development
Project/Area Number |
19KK0411
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
国分 貴徳 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10616395)
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Project Period (FY) |
2020 – 2023
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Keywords | 前十字靭帯損傷 / 発達 / 自己治癒 / 力学強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,共同研究機関であるUniversity of Pennsylvania,McKay Orthopaedic Research Instituteのprof. Dymentの研究室に1年間滞在し,研究を行った.Covid-19の影響により,当初計画していた研究室への渡航が困難となったため共同研究機関を変更した影響もあり,本研究計画の目的であるACLが力学的強度を増加させていくメカニズム解明の発展に最適な遺伝子改変マウスの選定からの開始となった.今年度対象としたマウスは,ACLの細胞外マトリクスを構成する成分であるCollagen Type IとPrg-4,治癒過程に関節内で重要な働きを有するマクロファージに関連するCsf-1のノックアウトマウスにおけるAClの発達過程と,ACLの治癒モデルにおける治癒程度について検討を行った.また,野生型のマウスにおける発達過程におけるACLの強度増加を検索し,同様に膝関節周辺靭帯で損傷頻度の高い内側側副靱帯(MCL)との比較を行った.結果として,ACLは発達過程において,MCLに比べ早期により太く発達するとともに,より強靭な力学特性を有することが明らかとなった.その強度は,破断試験においてACL自体が断裂することなく,付着するコツの骨端線から破断する結果からも窺い知れた.その後,ここで得られた知見をもとに,ACLの治癒メカニズムへの応用を目指した.この際,当初の計画では予定していなかったが,新たな渡航先研究機関で実施しているACL再建術モデルを併用するプランを着想し,本研究計画の内容に取り入れた.当初の研究スケジュールからの変更となったこともあり,本研究結果については現在解析中であり,今後順次その成果を公開していくことを予定している.
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