2021 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a Scenario Simulation Method for Woody Biomass Utilization Contributing to SDGs
Project/Area Number |
19KT0008
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木下 裕介 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60617158)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 史光 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10231812)
梅田 靖 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40242086)
|
Project Period (FY) |
2019-07-17 – 2022-03-31
|
Keywords | 木質バイオマス / エネルギー / シナリオ / 事業プランニング / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年に国連で持続可能な開発目標(SDGs)が採択されたことにともない、自治体レベルでも持続可能な将来社会ビジョンの作成が強く求められるようになってきた。この状況のもと、本研究では木質バイオマス利活用を対象としたシナリオシミュレーションシステムを開発することを目的とした。ここで開発するシステムは、中長期的な社会の変化を記述した叙述的なシナリオと、そのシナリオに基づいた定量的なシミュレーションを組み合わせることで、地域におけるバイオマス利活用のための条件や方策の導出を支援するものである。シナリオでは主としてエネルギー利用を想定し、シミュレーションでは「森林からの木材供給・調達⇒木材加工⇒エネルギー変換⇒エネルギー利用」までのサプライチェーン全体を対象とする。本研究では、(A) 木質バイオマス利活用に関するデータ・事例収集、(B) 木質バイオマス利活用を対象としたシナリオシミュレーション手法の開発、(C) 日本の中山間地域を対象とした事例分析、の3つの研究課題に取り組んだ。 2021年度は、日本の中山間地域における木質バイオマス熱供給事業を対象として、データ収集とステークホルダーへのインタビューを実施した。その結果に基づいて、木質バイオマス事業プランニングのためのプロセスを定義することができた。また、環境性・経済性を評価するためのシミュレーションモデルを開発し、事例分析を実施した。開発したシステムについては、専門知識を持つコンサルタントに評価を依頼し、その内容の妥当性を確認した。2021年度の研究成果は日本LCA学会研究発表会で発表した。今後の課題として、開発したシステムを実際の木質バイオマスエネルギー事業プランニングに適用した実証実験を行うことが挙げられる。
|
Research Products
(16 results)