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2021 Fiscal Year Research-status Report

Polysemous Coexistence of Orality in Indian Ocean Creole Folktales

Research Project

Project/Area Number 19KT0025
Research InstitutionTokyo University of Foreign Studies

Principal Investigator

小田 淳一  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (10177230)

Project Period (FY) 2019-07-17 – 2023-03-31
Keywordsクレオル / 民話 / オラリティ / レユニオン
Outline of Annual Research Achievements

インド洋西域のレユニオン島においてこれまでの現地調査で採取した,レユニオン・クレオル語による民話の音源とそれを翻刻したテキスト,また映像データの精査を継続して行うと共に,それらの民話を構成している物語要素を,物語世界(diegesis)における事物についての語りに関わる要素と,それ以外の,語り手特有の表現に関わる要素に二分し,双方の要素が語り手ごとにどのような分布を示しているかを分析した。
次いで,語り手特有の表現に関わる要素をそれらが有している特徴から「ローカル性」,「現前性」,「修辞性」,「音楽性」の四種の下位カテゴリーに再分類し,それらの特徴を構成する要素群の分布及び連鎖構造を幾つかの民話について分析し,合わせてオラリティに特有であるこれらの表現と共在性との関わりを考察した。
これらの研究に関連して2022年3月に人工知能学会第2種研究会ことば工学研究会の第68回研究会(青森大学東京キャンパス)において,上述したカテゴリーのうち特に「修辞性」に焦点を当てた「民話の語り手はどのような修辞を用いるのか? ―レユニオン島のクレオル民話の事例」というタイトルの報告をオンラインで行った。また,それぞれのカテゴリーの配置から語り手のスタイルを計量的に分類する試みについて,2022年度人工知能学会全国大会(第36回)(2022年6月開催予定)に「民話の語りにおける物語要素の分布と連鎖に基づく語り手のスタイルの比較-インド洋レユニオン島の事例」というタイトルの論文を投稿し,査読を経て採択された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度と同様,当初予定していたレユニオン・クレオル民話における民俗語彙や定型表現に関する現地調査はCovid-19の感染が調査地域でも続いていたために実施することができなかった。一方,採取した民話テキストの精緻な読みを通して,様々なレベルでオラリティに関わる表現を抽出することによって,二件の研究報告をまとめることができた。

Strategy for Future Research Activity

民話テキストから語り手特有の表現に関わる要素を抽出する作業を継続し,上述した四種のカテゴリーへの分類を通してオラリティ特有の表現に関する概念体系を措定し,それに基づいて「クレオル民話オラリティ・オントロジー」を構築する。また,現地調査が可能な場合には,四種のカテゴリーに基づいて民話の連鎖構造を可視化したデータを現地の語り手にフィードバックし,特に共在性の発現についての評価を得る。

Causes of Carryover

調査地域がCovid-19のために渡航することができなかったために研究期間を1年延長したことによって次年度使用額が生じた。次年度は現地調査を中心に実施する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 民話の語り手はどのような修辞を用いるのか? ―レユニオン島のクレオル民話の事例2022

    • Author(s)
      小田淳一
    • Journal Title

      人工知能学会第2種研究会ことば工学研究会資料集

      Volume: C203 Pages: 1-4

  • [Journal Article] 民話の語りにおける物語要素の分布と連鎖に基づく語り手のスタイルの比較-インド洋レユニオン島の事例2022

    • Author(s)
      小田淳一
    • Journal Title

      2022年度人工知能学会全国大会(第36回)論文集

      Volume: 36 Pages: -

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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