2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20002004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Specially Promoted Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 透 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10272486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横島 聡 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (10376593)
下川 淳 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (60431889)
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Keywords | 全合成 / 天然有機化合物 / アルカロイド / 実用的合成 / 医薬品 |
Research Abstract |
エクチナサイジンの合成研究 : ジアゾニウム塩を用いるHeck反応およびPictet-Spengler反応の検討を行ったが、基質の損壊が問題となった。そこでHeck反応に先立ちPictet-Spengler反応を行ったところ、所望の化合物を得るに至った。 サリノスポラミドの合成研究 : (S)-ヒドロキシ酪酸メチルを出発原料として合成を行い、出発物質から19工程を経て、ガンマラクタム部位とべータラクトン部位を構築することに成功した。 フペルジンの合成研究 : フランとマレイン酸無水物のDiels-Alder反応を用いて得られる無水物から、キニンを用いた選択的開環を経て光学活性なラクトンを得た。その後立体選択的にアルキル化反応を経て、所望のビシクロ[3.3.1]骨格を有する化合物を得た。 ビンブラスチンの誘導体合成研究 : ビンドリンを原料として用いて、ビンブラスチン下部に相当するユニットの合成を行った。すなわち脱アセチル化の後、Corey-Winterオレフィン化反応を行い二重結合を有する化合物へと変換した後、酸素および窒素上の二つのメチル基を除去し、各下部ユニットを合成した。 オセルタミビルの類縁体合成研究 : 当研究室で開発したオセルタミビル合成法の中間体のラクトン環を還元することにより、アルコールが得られた。このものを同様の方法を用いて変換を行ったところ、一炭素増炭されたオセルタミビル類縁体を得るために重要な中間体を得るに至った。 ユーディストミンの類縁体合成研究 : カルバゾール骨格ではなくイソキノリン骨格を有する類縁体の合成研究を行い、Pictet-Spengler反応を用いる立体選択的な窒素原子の導入に成功した。 モルヒネの合成研究 : 酵素分割を用いて立体選択的に合成した下部ユニットと上部ユニットのカップリングを行った後、分子内Heck反応を行い四級不斉中心を有する三環性化合物を得ることに成功した。
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Research Products
(31 results)