2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20002004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Specially Promoted Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 透 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10272486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横島 聡 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (10376593)
下川 淳 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (60431889)
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Keywords | 全合成 / アルカロイド / 天然有機化合物 / 実用的合成 / 医薬品 / 有機合成化学 |
Research Abstract |
エクチナサイジンの合成研究:フェノール環化反応を用いた効率的なB環構築法の検討を行った。その結果、1,2-ジオールの酸化的開裂の結果得られるアルデヒドを用いた効率的合成法を見いだした。サリノスポラミドの合成研究:昨年度までに確立した方法を最適化し、大量合成法を確立し、グラムスケールでのサリノスポラミドの合成を行なった。ビンブラスチンの誘導体合成研究:下部ユニットと上部ユニットとのカップリング反応を試み、ビンブラスチン類縁体の合成を行った。モルヒネの合成研究:芳香環からの求核反応を基盤としたモルヒネの類縁体、オキシコドンの合成研究を行った。アルキンに対する窒素原子の付加反応、および不斉還元を行い、イソキノリンを得る合成法の検討を行ったが、所望の反応を達成することは困難であることが明らかとなり、新たに芳香環の官能基化を基盤とした合成法を立案した。リゼルグ酸の合成研究:閉環メタセシス反応および分子内Heck反応を用いて構築した四環性骨格からの更なる変換を検討を行い、リゼルグ酸の合成経路を確立した。アマサスピラミド類の合成研究:スピロ構造を有するラクタムの構築について検討を行い、種々誘導体化を行なった。チャーテリン類の合成研究:中心となる十員環骨格に加えて、イミダゾール、インドレニン、スピロβラクタムと言った複素環構築法の検討を行い、基本骨格の構築に成功した。以上に加えて、GAB触受容体アンタゴニスト活性を有するアニサチン、アセチルコリン受容体に対する非競合的阻害活性を有するヒストリオニコトキシンの全合成経路を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記した内容に関して、いくつかの生体機能分子に関して、全合成経路の確立に至ったから。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究結果により得られた知見を活用することで、効率的な生体機能分子の構築の検討を行う。立案した方法に問題があることも明らかとなったが、別法を考案するに至っており、その検討を行うことで目的を達成したい。
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Research Products
(11 results)