2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20012001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
紙谷 浩之 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (10204629)
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Keywords | 腫瘍関連遺伝子 / ゲノム(不)安定性 / p53 / Rb / 8-hydroxyguanine / 組換え |
Research Abstract |
(1) p53、Rb、BRCA1、BRCA2のsiRNAによるノックダウン : ウエスタンブロットや逆転写酵素-定量的PCRにより蛋白質量やRNA量を測定して左記の遺伝子をノックダウンする条件を検討し、決定した。 (2) 損傷塩基誘発変異への影響評価 : 8-hydroxyguanine(酸化損傷)を含むオリゴヌクレオチドを合成し精製した。このオリゴヌクレオチドを用いて損傷塩基を部位特異的に含むプラスミドDNAを作製し、p53・Rb遺伝子をノックダウンした細胞に導入した。その結果、予想とは異なり、p53・Rb遺伝子のノックダウンの影響は観察されなかった。これは、従来の概念とは異なる発見である。また、BRCA1、BRCA2のノックダウンの影響については現在検討中である。 (3) 組換え頻度への影響評価 : 新規組換え頻度評価システムを構築するために様々な検討を行い、最終的には直線化プラスミドを用いる系を採用した。p53・Rb遺伝子をノックダウンした細胞に直線化プラスミドを導入した結果、p53・Rb遺伝子のノックダウンにより組換え頻度が上昇する傾向が観察された。 (4) MTH1・DNAポリメラーゼηの損傷ヌクレオチド誘発変異への影響評価 : 欠損すると腫瘍発生頻度が上昇することが報告されているMTH1やDNAポリメラーゼηをノックダウンし、8-hydroxy-dGTP(酸化損傷ヌクレオチド)誘発変異への影響を調べた。その結果、MTH1のノックダウンにより変異頻度が上昇する傾向が観察された。一方、DNAポリメラーゼηをノックダウンしたところ、変異頻度の低下が観察された。
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Research Products
(5 results)