2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20012002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
瀬谷 司 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (10301805)
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Keywords | 炎症性発がん / TLR経路 / TICAM-1(TRIF) / ウイルス発がん / インターフェロン / マクロファージ / 自然発生がん / 移植がん |
Research Abstract |
本研究はToll様受容体(TLR)の発がんプロモーターとしての機能、抗がん免疫起動のアジュバントとしての機能を発がんマウスモデルとTLR系のKOマウスを使って解析するという趣旨である。MyD88-/-, TICAM-1-/-, IPS-1-/-のKOマウスを確立し、移植がん(B16D8 MIClow, 3LL MIChighvs. C57BL/6)の系でがん退縮と腫瘍内浸潤細胞を調べた。刺激物は最適RNA誘導体が未完成なのでpolyI : Cを用いた。PolyI : C刺激(s. c. 投与)有りと無しの担がんマウスで腫瘍の増殖と腫瘍院に浸潤する細胞群の組成を解析した。PolyI : Cによる腫瘍退縮はNKによるものと査定されて来たが(Akazawa et al., PNAS 2007)、早期の発がん過程にNK細胞は腫瘍内に同定されずmyeloid系の細胞のみが検知できた。これらががん細胞に炎症応答を誘起している可能性について検討している。 移植がんではなく、自然発生がんで如何なる炎症応答が誘起されるかは興味ある問題である。腸管を含む消化管・肝胆膵のmyeloid系細胞をFACSAriaで解析する事を進めている。機器が遅れて搬入されたため、未だ報告データがない。自然発生がんのマウスモデルも現在までに作成が完了していない。次年度に報告をまとめる予定である。
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