2008 Fiscal Year Annual Research Report
UV照射後に活性化されるCul4ーDDB1ーCdt2によるCdt1分解機構の解析
Project/Area Number |
20012047
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
西谷 秀男 University of Hyogo, 大学院・生命理学研究科, 教授 (40253455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 泰史 兵庫県立大学, 助教 (80380567)
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Keywords | 細胞周期 / がん / ゲノム |
Research Abstract |
細胞周期の間に、染色体は過不足無く一回のみ複製される。これを保証する仕組みは、"複製のライセンス化制御"と呼ばれている。ライセンス化因子Cdt1は、そのN末端にPCNA結合部位が存在し、複製に伴いPCNAが染色体に結合すると、ユビキチンリガーゼCul4-DDBl^<cdt2>によりユビキチン化される。このシステムによる分解は、UV照射などのDNA傷害を受けた場合にも、同様に誘導される。このユビキチン化系の制御機構を明らかにするため研究を行い以下の結果を得た。 1) Cdt2-Flag安定発現HeLa細胞を作成し、Flagレジンでタンパク質複合体を精製し, 結合タンパク質をマススペクトロメトリーにより同定した。Cu14, DDB1に加えて、WDタンパク質であるCdt2のホールディングに関わると予想されるT-complexが含まれていた。UV照射後のサンプルを調整し同様の解析を進めている。 2) ユビキチン化の制御機構を明らかにするため、in vitroユビキチン化システムの確立を行なった。必要な、Cu14, Flag-DDB1, Rbx1, Cdt2を昆虫細胞で発現するウイルスを作製し、多重感染により細胞内で複合体を作らせ、Flag-レジンによる精製、さらにグリセロール密度勾配遠心により精製した。PCNA, DNA存在下でCdt1のユビキチン化に対応する高分子産物を同定した。 3) Cdt2に体する抗体を作製した。ウエスタン解析を行なったところ、細胞周期において、またUV照射後においてCdt2の移動度に変動があり、リン酸化されることを明らかにした。また、Cdt2は核タンパク質であることを確かめた。
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