2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20013015
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
須田 貴司 Kanazawa University, がん研究所, 教授 (70250090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 龍 金沢大学, がん研究所, 助教 (10311680)
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Keywords | がん分子標的 / ASC / アポトーシス / スクリーニング |
Research Abstract |
ASCはCARD12等と結合してアポトーシスと炎症のシグナルを伝達する細胞質アダプター蛋白である。また、ASCの発現が乳がん、肺がん、大腸がん、メラノーマなどでDNAメチル化により抑制されていること、p53により誘導されることなどから、ASCはがん抑制因子の一つと考えられている。そこで、本研究ではASCを標的としたがん治療法の開発を目指して、ASCを活性化する物質とASCの発現を誘導する物質の探索を行っている。本年度はASC導入MAIL8細胞と親株のHEK293細胞を様々な天然物で刺激し、MAIL8細胞に選択的にアポトーシスを誘導する物質を探索した。その結果、天然物ライブラリー中からMAIL8細胞に選択的にアポトーシスを誘導する物質を発見した。しかし、詳細な解析から、この物質はASCを直接活性化するのではなく、実験系の陽性コントロールのために導入したCARD12とNod2の融合蛋白(C12N2)を介してASCを活性化し、アポトーシスを誘導することが判明した。また、海洋微生物抽出液の分画中にMAIL8細胞に比較的選択的にアポトーシスを誘導する活性を見出した。この分画については現在さらに精製を進めている。一方、ASCの発現を誘導する物質を探索する実験系の樹立のため、ASC遺伝子とその上流5kbを含むヒトゲノム領域を単離し、ASCの3'端にGFPを融合したコンストラクトを構築した。今後このコンストラクトを細胞に導入し、ASCの発現誘導をモニターするインジケーター細胞株を樹立する予定である。
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Research Products
(4 results)