2009 Fiscal Year Annual Research Report
修復遺伝子多型・変異のCommon Cancerの遺伝的素因への影響
Project/Area Number |
20014007
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
椙村 春彦 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 教授 (00196742)
|
Keywords | 遺伝子多型 / 修復遺伝子 / 胃がん / 大腸がん / 肺がん / 塩基除去修復 / NTH1 / NEIL1 |
Research Abstract |
NEIL1, NTH1, OGG1などの、2価性のDNAグリコシラーゼについて、そのヒト胃がんについての意義を検討するために以下の検討を行った。まず、ヒト胃がん組織で、その非胃がん部に比較して、NTH1の発現が変化しているかどうかを定量的PCRや免疫染色法で検討した。発現低下をしている例が一定の割合でみられ、また、細胞内の発現でも、細胞質内の発現、核の発現の両方が胃がん細胞のなかで確認された。つぎに、NTH1のpromoter部位を下流につないだluciferase活性をみることで、同定した。さらに。その部位に欠失をふくむ新多型を発見した。とくに欠失をふくむ多型は機能的にもpromoter作用に影響を与えるため、小規模な胃がんの症例対照を用いて相関を検討した。有意を論じるに足るほどの頻度がなく、さらに検討が必要と考えられた。NEIL1についても、そのpromoter部位に新たな多型を発見しその機能や胃がんにおける意義を検討中である。 1 価性のグリコシラーゼでは、MYH(MutYH)について、まだcharacterizeされていないmis-sense variantについてそのタンパクを精製することに成功し、14種について修復活性を検討した。MYH associated polyposisの原因とされているもののなかにも、8-OHGの修復活性はやや残るものもあり、種々の変異体の修復能力と、実際の体の中にできる種々のDNA付加体との関連に興味を持たれた。
|