2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20014030
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡本 晃充 The Institute of Physical and Chemical Research, 岡本独立主幹研究ユニット, ユニットリーダー(独立主幹研究員) (60314233)
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Keywords | シトシンメチル化 / オスミウム / 同時多項目解析 / エピゲノム解析 |
Research Abstract |
がん遺伝子研究に役立つシトシンメチル化検出プローブセットを開発した。検出プローブとして、研究代表者が以前開発したメチル化シトシン特異的反応プローブ「ICONプローブ」を利用した。まずは、がんとの相関が比較的明らかになっているシトシンメチル化部位を対象にして、プローブががん関連遺伝子群に対して十分に機能することを確認するための検討を行った。具体的には、腫瘍壊死遺伝子TNF-αおよびTNF-β遺伝子のプロモーター領域配列に照準を合わせ、遺伝子発現制御に関する各シトシン塩基でのシトシンメチル化の状態について定量的に解析できるように数パターンのプローブを設計し、合成した。これらのプローブは、メチルシトシンを認識し効果的に反応生成物を得た。また、反応溶液の組成、温度、pHなど測定条件の最適化が高感度な測定の達成に重要であるので、その検討もおこなった0その結果として、至適反応条件を得ることができ、これを今後の実験のスタンダードプロトコールとした。さらに、次のステップとして、シトシンメチル化部位の可視化(イメージング)に向けて、メチル化部位に対して効果的に色づけするための手法の開発も進めた。この手法においては、まず、このターゲットにはこのプローブ、といった設計パターンを確立し、数多くの配列を作成してS/B比などの精度よい検出に必要なデータを集積することを目指した。いくつかの蛍光色を得ることができたと同時に、それを用いて高いS/B比でシグナルが得られる方法も得られた。
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