2009 Fiscal Year Annual Research Report
がんの物理療法としての分子標的型内用放射線治療法の確立
Project/Area Number |
20015035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
向 高弘 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30284706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 稔 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70101178)
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Keywords | 放射線 / 癌 / 薬学 |
Research Abstract |
がん組織に選択的に、かつ高く集積する内用放射線治療薬剤の開発を目的とし、チミジンホスホリラーゼ(TP)を標的とする放射性薬剤の評価を行った。TPは種々の腫瘍において高く発現し、その発現量が腫瘍の悪性度とよく相関することが知られていることから、TP活性の高い腫瘍に選択的に放射能を送達することにより、内用放射線療法としての効果が期待される。そこで、前年度に合成に成功した6-[(2-imino-pyrrolidinyl)methyl]-5-[^<125>I]iodouracil([^<125>I]5I6IPU)に関し、TP発現腫瘍への集積性を検討した。まず、TP発現遺伝子を導入した腫瘍細胞であるKB/TPと、そのコントロールであるKB/CVへの[^<125>I]5I6IPUの取り込み量を評価したところ、KB/TPへの集積量は経時的に増加し、KB/CVと比較して有意に高い値を示した。また、[^<125>I]5I6IPUのKB/TPへの集積は、TP阻害剤の添加により濃度依存的に抑制されたことから、TP特異的であることが示された。一方、KB/TP移植マウスに、[^<125>I]5I6IPUを投与したところ、腫瘍への集積は、血液と比較して高い値を示し、この集積はTP阻害剤の同時投与により有意に減少した。これらのことから、[^<125>I]5I6IPUを用いることにより、腫瘍に高発現したTPへ放射能を特異的に送達できることが示され、TPを分子標的とする腫瘍内用放射線治療への展開が期待される。
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Research Products
(4 results)