2008 Fiscal Year Annual Research Report
内胚葉細胞の移動・消化管形成を制御する遺伝子の解析
Project/Area Number |
20016019
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菊池 裕 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 教授 (20286438)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 内胚葉細胞 / 消化管 / 突然変異体 |
Research Abstract |
(1) マイクロアレイ解析による内胚葉細胞の移動・消化管形成に関与する遺伝子の単離 sox17-gfpトランスジェニックフィッシュからGFPの蛍光を指標にして内胚葉細胞のみをセルソーターで集めるための準備を行っている。 (2) 遺伝学的スクリーニングによる内胚葉細胞の移動・消化管形成に異常を示す突然変異体の単離 内胚葉細胞の移動・消化管形成が異常になる変異体のスクリーニングを行っている。候補となる変異体のライン化を行い、表現型の詳細な観察を試みている。 (3) 内胚葉細胞で発現するcxcr 4a遺伝子の機能解析 sox17-gfpトランスジェニックフィッシュを用いて、Sdf1/Cxcr 4シグナルによる原腸陥入期の内胚葉細胞運動の制御機構に関して解析を行った。最初に私達は、cxcr 4aは内胚葉細胞特異的に発現しているが、リガンドであるsdf1a, sdf1bは中胚葉細胞に発現していることを示した。Sdf1/Cxcr 4シグナルは細胞の移動を制御していることが知られているため、Sdf1/Cxcr 4シグナルが内胚葉細胞の移動に関与する可能性に関して解析を行った。アンチセンスモルフォリノオリゴを用いてSdf1/Cxcr 4シグナルの阻害実験を行った結果、Sdf1/Cxcr 4シグナル阻害胚では3体節期において著しい内胚葉細胞の移動の阻害が観察された。また受精後24時間のコントロール胚では一本の消化管を形成するが、Sdf1/Cxcr 4シグナル阻害胚では二股に分かれた消化管が観察された。以上のことからSdf1/Cxcr 4シグナルが内胚葉細胞の移動制御に関わることが示された。
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[Journal Article] Cyp26 enzymes function in endoderm to regulate pancreatic field size
Author(s)
Kinkel, M. D., Sefton, E. M., Kikuchi, Y, Mizoguchi, T., Andrea B. Ward, A. B. and Prince, V. E.
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA (in press)
Peer Reviewed