2008 Fiscal Year Annual Research Report
多次元系統プロファイリングによる植物遺伝子機能の大規模推定
Project/Area Number |
20017006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 直樹 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40154075)
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Keywords | 比較ゲノム / 進化 / 相同タンパク質 / 光合成 |
Research Abstract |
クラスタリングソフトウェアの改良: これまで開発してきたクラスタリングソフトウェアGclust(version 3.5.5z)に関して, 近年のマルチスレッドコンピュータの普及にあわせ,並列化を行い,高速化を図った. プロファイリング対象とする生物種の拡大: シアノバクテリアのカバー数を25種から34種に増やし, アノテーション情報も付加したCyanoCiustサーバーを構築し, 公開した。 クラスター情報に基づくバクテリアのシンテニー領域の推定: 近縁種の間では, ゲノム上におけるオルソログ遺伝子の存在位置が大まかに保存されており, 保存関係をもとにゲノムのコア領域をいくつかに区分できることを, 多次元尺度法を用いた解析から明らかにした。 実験による解析: シアノバクテリアと植物・藻類に共通に存在する約50個のタンパク質に関して, シアノバクテリアと植物の両方における機能解析により, これらが確かに植物の葉緑体に局在し, 光合成に関連する機能を持つことを証明した。系統的に保存されている遺伝子がシアノバクテリアと植物の両者で光合成に重要な役割を果たしていることを実証できたと同時に, 厳密な機能は両者で異なる可能性を示唆した。 その他: 根粒菌に共通して存在する機能未知タンパク質群の推定, 植物脂質の生合成に関わるタンパク質遺伝子の生物種をまたいだ実験解析プラットフォームの構築, ペプチドグリカン合成系のシアノバクテリアと植物における対応関係などの解析も行った。
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Research Products
(12 results)