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2009 Fiscal Year Annual Research Report

疾患関連コピー数多型解析の基盤整備

Research Project

Project/Area Number 20018005
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

石川 俊平  The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50418638)

Keywordsゲノム / コピー数 / マイクロアレイ / 並列型シーケンサー
Research Abstract

コピー数多型解析においては1.3M CNアレイを用いて、HapMapサンプルのCEUおよびYRIの60 trio(180人)のデータの取得を行いさらに高精度なCNVの遺伝学的性質の解析を行った。プローブ間隔中央値765bpの解析では2人種集団において6184個のCNVが同定され、全ゲノムで224Mbp(0.08%)をカバーしていた。ゲノム上におけるサイズの中央値は12.7Kbpであり、500Kアレイを用いた解析(中央値31.4Kbp)に比較して精度の高い(細かい)解析結果が得られたと考えられる。新規のCNVが大部分を占める一方で、500Kアレイを用いた解析で得られたCNV領域は1.3M CNアレイを用いた解析ではほとんど検出することが可能であった。CEU, YRIの集団で5%以上の頻度をもつCNVがそれぞれ133個、187個が同定され、CYP4V2, CYP21A2など薬剤感受性の遺伝子で人種間によって大きな頻度差があるものが見つかった。この解析においてはマイクロアレイにおいてdiploidのコピー数として検出されるデータから、ハプロイドごとの構成を推定するアルゴリズムを開発し、CNVのアレルと周囲のSNPとの連鎖不均衡の関係の詳細な解析を行った。Bi-allelic CNVを全体としてみるとtri-allelic CNVの法が周囲のSNPとより強い連鎖不均衡の状態にあった。Bi-allelic CNVにおいてdeletion alleleの頻度によって周囲のSNPとの連鎖不均衡が強く相関していることが分かった。こうしたcommon deletion alleleは周辺のSNPによってtagが可能であるが、これらを含めてSNPによってtag可能なCNVは全体でわずかであり、大部分のCNVは直接コピー数を測定する必要があることが判明した。
癌解析においては肝転移を認めた大腸癌症例19例及び肝転移のない大腸癌14症例について、SNPアレイを用いたゲノムワイド遺伝子コピー数解析を行った。肝転移の有無に関わらず14の染色体腕で増加や欠失が見られた一方、肝転移群では20p13-p12.1、20q11.21-q13.33の染色体増加と、6q14.1-q25.1のヘテロ接合性消失(LOH)が高頻度に見られた。また、同一症例の原発大腸癌と肝転移癌組織の染色体異常を比較したところ、大部分は共通の染色体異常が維持されていたが、原発巣のみで見られる遺伝子コピー数変異もしばしば見つかったことから、癌細胞の不均質性に由来すると考えられた。
また大脳半球の分離不全を伴う先天疾患である全前脳症(HPE)の解析も行った。これまでSHH, SIX3などの神経発生にかかわる遺伝子の変異などが見つかっているが、これらの遺伝子に変異が見つからず原因がはっきりしないものも多い。既知の原因遺伝子に変異の見られないHPEの症例について、1.3M_CNアレイを用いて高密度のゲノムコピー数解析を行ったところ6q22.31-q23.2の領域にっいて10.4Mbpの大きな欠失が同定された。このアレイは中央値765bpでプローブが配置されているために切断点(break point)の正確な評価が可能であり、切断点にまたがる遺伝子EYA4を同定した。EYA4はHPEの既知の原因である転写因子SIX3に共役因子として結合し前脳の発生に関わることを示すことが可能であった

  • Research Products

    (6 results)

All 2010 2009 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Population-genetic nature of copy number variations in the human genome2010

    • Author(s)
      Kato M, Kawaguchi T, Ishikawa S, Umeda T, Nakamichi R, Shapero MH, Jones KW, Nakamura Y, Aburatani H, Tsunoda T.
    • Journal Title

      Hum Mol Genet. 19(5)

      Pages: 761-763

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Identification of chromosomal aberrations of metastatic potential in colorectal carcinoma2010

    • Author(s)
      Yamamoto S, Midorikawa Y, Morikawa T, Nishimura Y, Sakamoto H, Ishikawa S, Akagi K, Aburatani H.
    • Journal Title

      Genes Chromosomes Cancer. 49(5)

      Pages: 487-496

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] EYA4, deleted in a case with middle interhemispheric variant of holoprosencephaly, interacts with SIX3 both physically and functionally2009

    • Author(s)
      Abe Y, Oka A, Mizuguchi M, Igarashi T, Ishikawa S, Aburatani H, Yokoyama S, Asahara H, Nagao K, Yamada M, Miyashita T.
    • Journal Title

      Hum Mutat. 30(10)

      Pages: 946-955

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Digital Counting of Gene Copy Number in Clinical Settings2009

    • Author(s)
      Shumpei. Ishikawa, Takeshi Sakatani, Masashi Fukayama, Hiroyuki Aburatani
    • Organizer
      2009 ASHG Annual Meeting
    • Place of Presentation
      Honolulu, Hawaii, U.S.A.
    • Year and Date
      2009-10-20
  • [Book] 疾患遺伝子の探索と超高速シーケンシング「コピー数多型(CNV)と疾患解析」2009

    • Author(s)
      石川俊平、梅田高呂
    • Total Pages
      93-100
    • Publisher
      羊土社
  • [Remarks] コピー数多型解析アルゴリズム Genotyping Microarray based CNV Analysis(GEMCA)

    • URL

      http://www.genome.rcast.u-tokyo.ac.jp/CNV/gemca_details.html

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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