2009 Fiscal Year Annual Research Report
薬物動態・薬効の変動に関与する薬物トランスポーターの遺伝子多型の包括的実証研究
Project/Area Number |
20018006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉山 雄一 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80090471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠原 洋之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (00302612)
前田 和哉 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (00345258)
家入 一郎 九州大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (60253473)
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Keywords | ゲノム / トランスポーター / 薬剤反応性 / 薬物動態 / テルミサルタン / UGT / 生理学的薬物速度論モデル |
Research Abstract |
本研究では、薬物動態を支配する因子として注目を集めている薬物トランスポーターの遺伝子多型と薬物の体内動態・薬効・副作用との関連を明らかにするための臨床試験、ならびにin vitro実験の結果に基づくin vivo薬物動態の変動の定量的な予測を行うための方法論を構築することを目的として研究を進めている。本年度は、OATP1B3の選択的基質であることがin vitro実験の結果明らかとなっているtelmisartanの血中動態に影響を与えるOATP1B3の遺伝子多型の影響について臨床試験を実施した。その結果、OATP1B3のintron 11の変異を有する群では、telmisartanのAUCが増加傾向を示すことが分かり、本遺伝子変異によりOATP1B3の機能低下が起こることが示唆された。さらに、同時にUGT1A1の遺伝子変異についても調べたところ、当初の予想に反して、UGT1A1*28のようにUGTの機能低下が知られている遺伝子変異を有する人においてtelmisartanのAUCが減少傾向を示した。一方、UGT1A1*1/*1と*28/*28の人からとられた肝ミクロソームを用いてtelmisartanの抱合活性を観察したところ、*28/*28群で有意に抱合活性が高いという結果を得た。一方、telmisartanを肝臓において抱合する分子種を調べたところ、UGT1A1の寄与は小さく、UGT1A3の寄与が比較的大きいことが分かった。最近の文献報告もあわせて考えると、UGT1A1*28の変異により、UGT1A3の発現量が増加し、結果として、telmisartanのクリアランスが上昇したと考えられる。
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[Journal Article] Quantitative population pharmacokinetic analysis of pravastatin using an enterohepatic circulation model combined with pharmacogenomic Information on SLCO1B1 and ABCC2 polymorphisms2009
Author(s)
Ide, T., Sasaki, T., Maeda, K., Higuchi, S., Sugiyama, Y., Ieiri, I.
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Journal Title
J Clin Pharmacol 49
Pages: 1309-1317
Peer Reviewed
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