2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20018013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
跡見 晴幸 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (90243047)
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Keywords | 超好熱菌 / 遺伝子発現 / 始原菌 / 転写 / 分泌 / 細胞工学 / 代謝工学 / 遺伝子発現系 |
Research Abstract |
今年度は遺伝子破壊系の汎用性の検討と分泌発現系の詳細な解析を進めた。結果の概要は以下の通りである。 1) Chitinaseの分泌生産 Chi△4遺伝子の上流にTK1675(subtilisin-like protease)の分泌シグナルペプチドに対応する遺伝子断片を融合し、Chi△4の分泌生産を試みた。Promoterとしては強力な構成型promoterであるcsg promoterを利用し、この融合遺伝子断片をT.kodakaraensisゲノムのchitinase遺伝子領域に挿入した。その結果得られた形質転換体を培養した結果、培地上清にChi△4proteinの顕著な蓄積(4mg/1)が認められ、細胞抽出画分にはほとんどChi△4proteinが検出されなかった。さらにシグナルペプチドの切断部位を特定した結果、予想通りのAla-Ser-Ala配列のC末端側で切断が特異的に起こっていた。これらの結果から、TK1675の分泌シグナルペプチドが他のタンパク質の高効率分泌生産に利用可能であることが分かった。 2) 推定proteaseの分泌生産 推定分泌シグナルを有する耐熱性proteaseをコードする2つのORF(TK1675, TK1689)のpromoterをcsg promoterに置換した。各形質転換株をcaseinを含むGel-Rite固体培地に植菌したところ、野生株ではcaseinの分解活性は検出されなかったが、各形質転換株には顕著な分解活性が観察され、耐熱性protease TK1675・TK1689高発現株が得られたと考えている。また野生株およびTK1675・TK1689高発現株を液体培養した後、各培地上清に含まれるprotease活性を比較した。BSAを基質として、60℃で反応を行った。培地上清非添加およびKOD1株培地上清を添加した場合には基質の分解は観察されなかったが、各形質転換株の培地上清を添加した場合には顕著な分解活性が認められた。 3) T.kodakaraensisで開発された遺伝子操作系がT.litoralis, T.onnurineusでも利用可能であることが明らかとなった。
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