2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20019005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
筒井 健一郎 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (90396466)
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Keywords | 機能的MRI / 報酬 / 罰 / 行動経済学 / 神経経済学 |
Research Abstract |
今日、意思決定や経済行動を神経科学的立場から説明しようという試みが多くなざれているが、そのような問題を扱う場合、脳内で報酬がどのように表現されているかということは、重要な問題である。なぜなら、意思決定や、経済行動においてその判断基準となるのは、選択肢の価値であり、選択肢の価値は、それがどのような報酬や罰と連合しているかによって規定されるからである。しかしながら、報酬や罰の脳内表現については、いまだに不明な点が多いのが現状である。本年度は、異種の感覚入力に由来する報酬、および、罰の回避に対して、報酬と関連していると考えられている脳領域が、どのように賦活するかを調べる実験を行った。生物学的報酬としてジュース、異性の(顔)写真、非生物学的報酬としては、金銭的利得、芸術絵画の写真、罰としては、金銭的損失を用いた。これらの刺激を、自由選択課題の無条件刺激(US)として用い、選択肢(条件刺激(CS))としては、それぞれの報酬と連合させた抽象図形を用いた。スキャナの外で、それぞれの報酬刺激の強さを調節し、どのような抽象刺激が選択肢として対呈示されても、いずれの刺激も50%の確率で被験者が選ぶようにして、それぞれの報酬価を-致させた。次年度は、取得したデータを分析し、条件刺激および無条件刺激の呈示に伴って、黒質・腹側被蓋、線条体、側坐核、扁桃体、前頭眼窩部などの報酬関連領域がどのように賦活するかを分析する。
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Research Products
(16 results)