2009 Fiscal Year Annual Research Report
精子幹細胞を用いた神経疾患モデルラット作成技術の開発
Project/Area Number |
20019020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠原 美都 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (10372591)
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Keywords | 遺伝学 / 発生・分化 / 幹細胞 / 神経 |
Research Abstract |
我々はこれまで精子幹細胞を中心とした生殖工学技術の開発を行い、2003年にマウス精子幹細胞の長期培養系(Germline stem, GS細胞)を確立し、これを用いて相同組換えにより遺伝子ノックアウトマウス作成にも成功した。本研究では、この技術のラットへの展開を図り、遺伝子トラップ法および相同組替えにより遺伝子ノックアウトラットの作成を試みた。 これまでの研究でラット精巣から樹立されたGS細胞にレンチウイルスで遺伝子導入し、異種移植によりヌードマウスの精巣で精子へと分化させることで、トランスジェニックラットを作成できることが分かった。しかしながらノックアウトなどES細胞の様に自在な遺伝子改変を行うためには、遺伝子導入された細胞を薬剤選択によりクローン化することが不可欠であるが、GS細胞では薬剤選択の効率が十分でない。ES細胞のような腫瘍性細胞と異なりGS細胞の増殖は緩やかであるため、G418などの薬剤の毒性を受けやすいことが原因であると考えられるが、特にマウスGS細胞に比較してラットGS細胞は更に増殖が遅いため改善が必要である。SDラットから樹立したGS細胞にトラップベクター(ROSAβ-geo)を導入しG418により遺伝子導入クローンの薬剤選択を行うことでクローンの樹立が可能であるが、複数挿入クローンが優性に選択されてしまう。我々は遺伝子導入法や培養条件の改善、ラット系統などについて検討することにより、single integration cloneを選択するプロトコールを確立した。さらにターゲッティングベクターにこのプロトコールを用いることによりクローンの樹立を行った。
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[Journal Article] Large-scale production of growing oocytes in vitro from neonatal mouse ovaries.2009
Author(s)
Honda A., Hirose M., Inoue K., Hiura H., Miki H., Ogonuki N., Sugimoto M., Abe K., Kanatsu-Shinohara M., Kono T., Shinohara T., Ogura A.
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Journal Title
Int.J., Dev.Biol. 53(4)
Pages: 605-613
Peer Reviewed