2008 Fiscal Year Annual Research Report
生成文法理論に言語の社会性をリンクさせた第二言語獲得研究
Project/Area Number |
20020022
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
遊佐 典昭 Miyagi Gakuin Women's University, 学芸学部, 教授 (40182670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 政利 東北大学, 文学研究科, 准教授 (10275597)
金 情浩 東北大学, 文学研究科, 専門研究員 (70513852)
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Keywords | 階層構造 / 生成文法 / 社会性 / 脳機能イメージング / 普遍文法 |
Research Abstract |
母語が「育つ」ためには他者との係わり(社会性)が必要である。他の認知機能である視覚もその成長には、外的な刺激が必要であるが、必ずしも「他者との相互作用」を必要としない。しかし、子供にテレビやCDからの音声刺激を与えただけでは、子供は母語獲得に成功せずに、「他者からの働きかけによる音声刺激」を通して初めて言語が獲得に成功する(Baker 2001、福井2005)。本研究は、敏感期以降に英語を習得した日本人英語学習者の文生成と文処理に関与する言語計算システムの脳内メカニズムを生成文法理論の観点から解明すると同時に、生成文法理論に「社会性」の概念をリンクさせながら、脳機能イメージング研究と連携して第二言語獲得のメカニズムを解明することを目的とする。 本年度は、研究課題に関する先行研究を調査すると同時に、普遍文法の一部である階層構造に関する原理に関する、日本人英語学習者の知識を調べた実験を再検討し、最近の脳機能イメージング研究をも考慮して論文の改訂を行った。この際に、研究助言者のLydia White氏 (McGill大学)を招聘し、講演会を行うと同時にアドバイスを得ることができた。また、第二言語学習における社会性に関しては、生成文法理論でも研究が手つかずの状況なので、言語獲得(母語、第二言語)の文献を収集すると同時に、来年度の本実験に向けて実験項目を決定し、実験協力者と打ち合わせを行った。
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