2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20021022
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小坂 俊夫 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 教授 (00126054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 克子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60202058)
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Keywords | ニューロン / スパイク / ナトリウムチャネル / 裏打ち蛋白 / 免疫細胞化学 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
マウス嗅球の外網状層カルシウム結合蛋白parvalbumin(PV)含有介在ニューロンの樹状突起のスパイク発生部位特異的機能分子の局在の検討を行った。軸索初節部AIS及びランビエ絞輪はスパイク発生部位と考えられ、NaチャネルやankydnG, βIV-spectrin等の細胞骨格・裏打ち蛋白が集積し、その様な分子集合の中心となっているのがankyrinGであると考えられている。蛍光免疫多重染色-共焦点レーザー顕微鏡解析により、無軸策ニューロンである外網状層PV陽性ニューロンの樹状突起にankyrinGがパッチ状に集積し、まさにその部位にNaチャネルやβIV-spectrinが局在していた。また、電子顕微鏡によりこのEPLのPV陽性ニューロンの樹状突起のパッチ状の特殊な部位はAIS及びランビエ絞輪に特異的とされている形質膜の裏打ち構造membrane undercoatingを有していることが明らかとなった。従って、この樹状突起の特殊な部位は分子構成的にも微細構造的にもAIS及びランビエ絞輪に類似しており、スパイク発生部位"hot spots"である可能性が示唆された。マウス嗅球の外網状層の各PV陽性ニューロンでは2-7のhot spotsが見られ、そのサイズは3-28μm、近位端が細胞体から7-50μmの距離に局在していた。同様のhot spotsは少数ではあるがgranule cellsやNOS陽性periglomerular cellsにも見られ、必ずしも、外網状層のPV陽性ニューロン特異的ではなかった。また、ラット嗅球でも同様に、外網状層のPV陽性ニューロンの樹状突起に"hot spots"が確認できた。AISやランビエ絞輪に特異的であると報告されているβIV-spectrin、Naチャネルのみならずの集積を示す特殊な部位が樹状突起にパッチ状に存在していることを発見した。
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Research Products
(5 results)