2008 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病PARK7の原因遺伝子DJ-1の機能解析
Project/Area Number |
20023003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有賀 寛芳 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 教授 (20143505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 早苗 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (90184283)
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Keywords | DJ-1 / パーキンソン病 / 酸化ストレス / ミトコンドリア / チロシンヒドロキシラーゼ / 活性酸素 / 癌遺伝子 / 神経変性疾患治療薬 |
Research Abstract |
1) DJ-1の機能解析-ドパミン生合成におけるDJ-1の機能 DJ-1はTH, DDCに直接結合し、活性を正に制御することを明らかにした。パーキンソン病患者で見られるDJ-1変異体にはその活性がない。また、ヘテロ変異体は野生型DJ-1に対し、dominant negative効果を示し、ヘテロ変異も発症の-因となることが示唆された。H_2O_2, 6-OHDA, MPP+で細胞に酸化ストレスを与えると、DJ-1の106番目のシステイン(C106)が、-SOH, SO_2H, SO_3Hと酸化される。軽度のC106酸化(-SOH型)はTH, DDC活性を上昇させ、過度の酸化は逆に活性抑制を示したことにより、弧発性パーキンソン病発症におけるDJ-1機能が類推された。 2) DJ-1とDJ-1結合化合物による神経変性疾患治療薬への応用 虚血性脳梗塞モデルラット脳へのDJ-1、及びDJ-1結合化合物注入により顕著に症状が抑制された。DJ-1結合化合物は、DJ-1のC106への過度の酸化を抑制することで、DJ-1活性を維持することを明らかとした。 更に、DJ-1結合化合物Bの構造改編を行い、化合物BよりDJ-1への結合力、活性が増強された化合物をえた。
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