2008 Fiscal Year Annual Research Report
パエル受容体のドーパミンニューロンの機能維持と変性における役割の解明
Project/Area Number |
20023015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 良輔 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (90216771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 治久 京都大学, 医学研究科, 助教 (70332327)
川又 純 京都大学, 医学研究科, 助教 (60360814)
三澤 日出巳 慶應義塾大学, 薬学部, 教授 (80219617)
森脇 康博 慶應義塾大学, 薬学部, 助教 (00392150)
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Keywords | パーキンソン病 / AR-JP / PARK 2 / Parkin / ユビキチンリガーゼ / Pael-R / ノルアドレナリン / NET |
Research Abstract |
常染色体劣性若年性パーキンソニズム(AR-JP)の原因遺伝子parkinはユビキチン・プロデーアソーム系で重要な役割を果たすユビキチンリガーゼであり、タンパク質分解系の破綻がPDの発症にかかわることを示す強い証拠を提供している。我々はParkinの基質タンパク質として構造異常を起こしたPael受容体(Pael-R)を単離し、parkinの変異によって分解されなくなったPael-Rが蓄積すると、これが小胞体ストレスを惹起して神経変性が生じるという仮説を提唱している。また、我々はPael-R変異マウスの解析からPael-Rのドパミン代謝への関与をしている。本年度は"Pael-Rと複合体を形成するタンパク質の同定と、Parkinの基質候補としてのPael-R複合体構成タンパク質について解析した。既報告のあるドパミントランスポーターに加え、同様に選択的な変性の認めちれるノルエピネフリン作動性神経に特異的に発現しているノルアドレナリントランスポーター(NET)がそれぞれPael-Rと複合体を形成することを過剰発現系を用いて示した。さらにNETがMBP-Parkih組み換え蛋白質によってエビキチン化されることをin vitroユビキチン化アッセイで明らかにし、培養細胞での過剰発現系では、不溶化したNETがParkinの過剰発現で減少することを明らかにした。以上より、NETがParkinの新規基質であり、その蓄積がAR-JPにおける青斑核ノルアドレナリン作動性神経の変性を説明しうることが示唆された。
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Research Products
(12 results)