2009 Fiscal Year Annual Research Report
単分子の電気伝導特性計測を指向した三脚アンカー導入被覆型分子ワイヤの創製
Project/Area Number |
20027011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
家 裕隆 Osaka University, 産業科学研究科, 准教授 (80362622)
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Keywords | 電極接合 / 三脚アンカー / 分子ワイヤ / 被覆効果 / 分子エレクトロニクス |
Research Abstract |
本研究は単分子デバイスの実現を指向した有機分子の創製を目的としている。この目的実現のため、金属電極と有機分子の接合部の局所電子状態を明らかにするのに適した三脚型アンカー分子の創製に着手している。三脚型アンカー分子は、電極との接点が三カ所あるため、官能基と電極との結合が弱くても共同効果によって接合が可能であり、さらに、三脚型構造に起因して電極に対して垂直に自立するため、分子エレクトロニクス実現の観点から有望視されている化学構造である。本年度は、三脚型アンカー部位自体の電気伝導特性を明らかとするため、ピリジンアンカー部位とアミンアンカー部位を4箇所に有する四面体構造の新規化合物の合成をそれぞれ行った。さらに、共同研究において、ピリジンアンカー分子の電気伝導度の測定をブレークジャンクション法で測定することに成功した。また、拡張共役系自身の単分子の電気伝導特性を明らかにする目的に適した被覆型共役オリゴマーの開発も行っている。具体的には、拡張共役系として、有用な分子ワイヤとして期待されているオリゴチオフェンに着目している。このオリゴチオフェン分子ワイヤの共役平面を被覆することで分子間相互作用による影響を排除できるため、単分子の伝導特性が明らかとなる事が期待される。本年度はカルボニル縮環導入に伴い電子求引性を向上させ、さらに、立体的に嵩高い置換基を効果的に共役平面の上下に配置する分子設計に基づいた電子受容性被覆型チオフェンを開発し、ヘキシルチオフェンとの交互6量体までの鎖長伸長に成功した。
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Research Products
(27 results)