2008 Fiscal Year Annual Research Report
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20030002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
若狭 雅信 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (40202410)
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Keywords | 磁場効果 / イオン液 / 光化学応 / パルスマグネット / 電子スピン / ドメイン構造 / 50T巻き線式マグネツト / ビッター型マグネット |
Research Abstract |
溶液中の光化学反応に対する磁場効果に関しては, これまで多くの実験的, 理論的な研究がなされてきた。光化学反応に対する磁場効果は, 反応中間体ラジカル上の不対電子スピンと外部磁場が相互作用することによって生じる。この相互作用エネルギーの大きさは, 溶媒の熱運動や反応の活性化エネルギーと比較し非常に小さい。しかし, 不対電子スピン間の量子力学的な作用によって, 外部磁場は光化学反応の収率に大きな効果を与える。そこで本年度は, 30T以上の強磁場に注目して以下の研究を行った。 1. イオン液体中での光化学反応磁場効果 : イオン液体中での光化学反応に対する磁場効果の研究を行い, そのドメイン構造の解明を目指した。2. ビッター型水冷パルスマグネットの改良 : 物材機構(高増ら)の協力を得て, ビッター型水冷パルスマグネットの改良を行った。従来のパルスマグネットのボアは直径25mmであるが, 今回20mmにすることで発生磁場を増加させることができた。さらに現在, 小型化を目指した改良を行っている。3. 50T級巻き線型水冷パルスマグネットの開発 : 物性研(金道ら)の協力を得て, 50T級巻き線型水冷パルスマグネットの開発を開始した。
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