2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20031002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
正田 晋一郎 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10143364)
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Keywords | 配糖化 / 糖加水分解酵素 / 糖供与体 / イオン液体 / 1-ヒドロキシ糖 / 脱水縮合剤 / フッ化物イオン検出酵素スクリーニング法 / セルラーゼ |
Research Abstract |
本研究では、「蒸気圧がほとんどゼロ、各種物質を選択的に溶解する」というイオン液体の特徴に着目し、保護・脱保護を行うことなく、イオン液体中で、糖原料とアルコールから対応する配糖体を一段階で合成する画期的な手法を確立することを目的とした。イオン液体は、多様な設計が可能なテーラーメード媒体である。本研究で目標とする多様な構造を持つ配糖体の合成に最もふさわしい媒体であると言える。具体的には、イオン液体中で、糖加水分解酵素を触媒として用いる一般性と実用性を兼ね備えた配糖化反応を開発する。 高い、脱水縮合能力を示す酵素のスクリーニング イオン液体中での配糖化反応を達成するためには、高い糖転移能力を有する酵素触媒が必要不可欠である。本研究の目的を達するため、天然に多数存在する糖加水分解酵素から、目的にあった酵素のスクリーニングを行った。フッ化物イオン検出酵素スクリーニング法(Fluoride lon Detecting Enzyme Screening)を開発し、フッ化ラクトシルをプローブとして、スクリーニングを試みたところ、ある種のセルラーゼに対して、従来法に比べ約3万倍もの高感度で転移活性を検出することができることを明らかにした。そこで、この手法を駆使して市販の加水分解粗酵素製剤のスクリーニングを行い、各種セルラーゼの部分精製を行った。 次年度においては、上記部分精製セルラーゼの、イオン液体中での活性化評価を行い、さらに加水分解活性、転移活性、基質特異性などを詳細に検討する予定である。
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