2008 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体系電気化学キャパシタ用カーボン電極の開発と評価
Project/Area Number |
20031004
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白石 壮志 Gunma University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40292627)
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Keywords | イオン液体 / キャパシタ / 電気化学 / 炭素電極で / 水晶振動子マイクロバランス / 電気二重層 / 吸着 / 電解質 |
Research Abstract |
電気化学水晶振動子マイクロバランス法(EQCM)は、水晶振動子電極の共振周波数変化が電極重量変化に比例することを利用して、電気化学測定と同時にナノグラムオーダーの電極質量変化を測定する手法である。EQCMを用いれば、電極表面での電解質イオンの吸脱着挙動を調べることができる。これまでに、当研究室では活性炭ナノ繊維(ACNF : Activaed Carbon Nano Fiber, BET比表面積 : 約2100m^2g^<-1>)を塗布した水晶振動子を用いて、イオン吸脱着による活性炭電極の重量変化について報告した。有機溶媒共存下でのエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMImBF_4)中においては、EMI^+カチオンならびにBF_4アニオンの吸脱着による電極重量変化が観察されるが、純粋なEMImBF_4、すなわちイオン液体中では重量変化は極めて小さいことが明らかになった。このことは、純粋なEMImBF_4中では分極前に既に電極に吸着しているイオンが多く、幅広い電位範囲においてカチオンとアニオンの同時吸脱着が進行することを示唆している。しかしながら、水晶振動子の共振周波数は付着した物質の粘弾性や表面粗度にも影響を受けるので、共振周波数変化から電極重量変化への変換については厳密な議論が必要である。他励式のEQCMを用いれば、粘弾性や表面粗度の変化は共振抵抗の変化として検出できる.そこで本年度では、他励式EQCM装置を用いて、EDLC用の典型的な有機系電解液, ((C_2H_5)_4NBF_4のプロピレンカーボネート溶液(TEABF_4/PC))中でのACNF電極の共振抵抗変化の測定を試みた。その結果、測定電位範囲内では、共振抵抗はほとんど変化しないことが明らかになった。従って、観測された重量変化は、粘弾性や表面粗度の変化ではなく、電解質イオンの吸脱着によるものだと考えられる。
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Research Products
(7 results)