2008 Fiscal Year Annual Research Report
光硬化型イオンゲルを用いた高性能ソフトマイクロマニピュレータの開発
Project/Area Number |
20031010
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丸尾 昭二 Yokohama National University, 大学院・工学研究院, 准教授 (00314047)
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Keywords | マイクロ光造形 / 光硬化イオンゲル / マイクロマニピュレータ |
Research Abstract |
近年、細胞やバクテリア・DNAなどの生体試料を高精度に操作するバイオマニピュレーション技術の開発が強く求められている。本研究では、低電圧で水中駆動が可能なソフトマイクロマニピュレータの開発を目的としている。本年度は、まず、アクチュエータ材料として、光硬化性樹脂とイオン液体を混合した光硬化型イオンゲルの開発を行った。本特定領域研究における共通イオン液体サンプルから4種類(emimTFSA、bmimTFSA、PP13TFSAおよびTMPATFSA)を選択した。それぞれのイオン液体と光硬化性樹脂を混合し、紫外線露光によってシート状のイオンゲル膜を作成した。その後、活性炭およびアセチレンブラックおよびイオンゲルを混合したカーボン電極シートを作成し、イオンゲル膜の両面に接着させることでカンチレバー型アクチュエータを構成した。そして、試作したアクチュエータに2.5Vまでの電圧を各種周波数で印加し、それぞれの駆動実験を行った。その結果、emimTFSAが最も変位量がおおきく、応答性も高いということがわかった。次に、emimTFSA含有イオンゲルアクチュエータを2つ組み合わせることでマイクロマニピュレータを試作した。試作したマニピュレータに電圧を印加することで、マニピュレータを開閉させ、微小物体の把持に成功した。今後は、マニピュレータの微細化に向けて、マイクロ電極の作成方法の改善に取り組む予定である。
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