2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20032006
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
稲葉 政満 Tokyo National University of Fine Arts and Music, 美術研究科, 教授 (50135183)
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Keywords | 和紙 / 手漉き / 機械漉き / 製紙技術 / 襖紙 / 技術革新意欲 |
Research Abstract |
機械(省力)化は良質な和紙を、安価に多量に供給することを可能としたが、生活様式の変化や各種の新材料の市場への導入により、和紙の売れ行きは低下している。そこで、和紙製造法で開発した技術を用いて、化繊紙そして機能紙の開発への技術革新が行われた。たとえば、和紙繊維よりも細いポリエステル繊維を特注して、和紙よりも薄い機能紙を開発し、疎水性で、軽く、通気性があり、安価な特徴から新しい応用分野への需要を開拓していった例などがある。 和紙製造技術の研究において、前年度までの研究で積み残した手漉きの省力化装置に関して美濃の現地調査を付け加えた。文献調査により古いタイプの存在を見いだしたので、これは次年度に調査したい。 化繊紙の研究については主に文献調査を実施した。また機能紙研究会大会に参加して次年度調査予定のための聞き取り調査を実施した。 本特定研究内の民族技術グループとして統一した研究を行った。方法は中森の提案した方法に従い、技術革新意欲と売上げの関係に関して、越前の襖紙と小間紙について調査した。これらの製品は当初技術革新意欲と売上げが伸びるが、その後、共に低下していくパターンであることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)