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2008 Fiscal Year Annual Research Report

日本における家庭電化製品の受容とその特徴

Research Project

Project/Area Number 20032013
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

石村 真一  Kyushu University, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (20294994)

Keywords家庭用電化製品 / デザイン史 / 特許 / 生活
Research Abstract

本研究の対象は、電気洗濯機、電気掃除機、テレビジョンの3種類とする。アメリカでの文献史料収集、日本国内での文献史料収集から、以下の内容が明らかになった。
(1) 電気洗濯機の開発と発達
アメリカのワシントン国立公文書館、ニューヨークの州立図書館の史料より、アメリカにおける電気洗濯機の開発は、Martag社が比較的早く、電気洗濯機の専門メーカーとして1920年代に一つの地位を確立している。日本の電気洗濯機開発に大きな影響を与えたとされるThor社は、Maytag社に比較して規模が小さく、1920年代後半になって電気洗濯機の開発が進む。芝浦製作所がThor社の電気洗濯機を参考にした理由は、重電主体のメーカーであったGE社がThor社にモータを供給しており、またThor社製電気洗濯機にGE社のロゴマークを付けるなど、販売にまで関与していたことと関係があると想定される。1930年代のGE社カタログサプライに、Thor社製電気洗濯機が掲載されていることがその論拠となる。芝浦製作所がGE社と技術提携を行っており、GE社からThor社の電気洗濯機を参考にするよう指示があった可能性もある。
(2) 電気掃除機の開発と発達
日本における電気掃除機は、1931年あたりに芝浦製作所が開発したとされている。その際参考にしたのは、GE社製電気掃除機であったとされている。この検証に際しては、アメリカの国立公文書館が所蔵するGE社1920〜1930年代のカタログを参考にした。電気掃除機上部の集塵袋の意匠、またロゴマーク自体もGE社と殆ど同じであり、疑う余地のない事実あることがわかった。日本の電気掃除機は第二次大戦後においてもアメリカの製品の影響を強く受けており、独自の意匠を展開するのは1960年代に入ってからである。
(3) テレビジョンの初期意匠
本年度から開始したテーマで、1950〜1960年代に日本で流行した取り外し可能な4本脚は、アメリカで普及していたデンマーク家具の脚に影響を受けていることが文献史料を通して確認できた。

  • Research Products

    (3 results)

All 2008 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 日本におけるテレビジョン受像機のデザイン変遷(1)-草創期から普及期まで-2008

    • Author(s)
      増成和敏・石村真一
    • Journal Title

      生活学論叢 Vol.13

      Pages: 110-123

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] アメリカにおける洗濯機の歴史とデザイン-「Maytag」「Thor」のラインナップと変遷を通して-2008

    • Author(s)
      林原泰子・石村真一
    • Journal Title

      芸術工学研究 Vol.10

      Pages: 1-15

    • Peer Reviewed
  • [Remarks]

    • URL

      https://hyoka-lab.ofc.kyushu-u.ac.jp

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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