2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケールSiO2/Si界面の局所誘電特性に及ぼす欠陥の影響
Project/Area Number |
20035005
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
名取 晃子 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (50143368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 淳 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (50277836)
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Keywords | 局所誘電特性 / 表面・界面 / 欠陥 / 計算物理学 / high-k膜 / GeO2 |
Research Abstract |
電界印加下の密度汎関数基底状態計算(B. Meyer et al., Phys. Rev. B 63(2001)205426)を用いて電界誘起電荷密度を求め、ガウス分布フィルターを用いて粗視化を行う。粗視化された電界誘起電荷観密度を用いてガウス則より粗視化された局所内部電界を評価し、電束密度連続の式より局所誘電率の3次元空間分布を求める定式化とプログラム開発を行った。 SiO2超薄膜と理想的なSiO2/Si(001)界面に酸素欠損を導入し、電子分極による光学誘電率、電子分極と格子分極による静的誘電率の3次元空間分布を調べた。欠陥近傍での光学誘電率の空間変化は小さいが、静的誘電率は欠陥近傍で増大することを見出した。 さらに、HfO2、La2O3等のイオン性の強いhigh-k超薄膜の誘電特性、Ge-MOSの酸化膜として期待されるGeO2超薄膜、GeO2/Ge(001)界面の局所誘電特性の計算を行った。GeO2酸化膜では、結晶構造の異なるquartz構造とrutile構造の2種類の薄膜を調べた。quartz構造薄膜は共有結合性が強く、quartz構造SiO2膜と類似の誘電特性を示す。イオン結合性の強いrutile構造薄膜はquartz構造より大きな静的誘電率を持ち、酸素欠損近傍での静的誘電率はさらに増大することを示した。 HfO2超薄膜の誘電特性の計算は論文にまとめ、J. Vac. Sci. Technol. Bに掲載された。GeO2超薄膜、GeO2/Ge(001)界面の局所誘電特性の研究成果は、"37^<th> Conf. on the Physics and Chemistry of Surfaces and Interfaces"で発表され、現在、論文を執筆中である。
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Research Products
(10 results)