2008 Fiscal Year Annual Research Report
可逆的配位座制御を基盤とする高効率ヒドロアシル化反応の開発
Project/Area Number |
20037016
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 健 Tokyo University of Agriculture and Technology, 産官学連携知的財産センター, 教授 (40359683)
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Keywords | ヒドロアシル化反応 / 炭素-炭素結合生成反応 / C-H結合活性化反応 / 付加環化反応 / ロジウム / アルデヒド / アルキン / アルケン |
Research Abstract |
我々は最近、カチオン性ロジウム(1)/二座ホスフィン錯体が付加環化反応やσ結合活性化反応等の極めて優れた触媒となることを見出し、多数の触媒的炭素-炭素及び炭素-ヘテロ原子結合生成反応を開発した。更に、これらの反応の基質あるいは触媒の第二の配位子としてカルボニル化合物を用いることにより、様々な新規触媒反応の開発に成功した。本年度の研究では、カルボニル化合物のカチオン性ロジウム(1)/二座ホスフィン錯体への配位を巧みに利用し空配位座を制御することにより、1) 2-アルキニルベンズアルデヒドと環状ジカルボニル化合物との不斉[4+2]付加環化反応による光学活性ベンゾピラノン誘導体の合成、2) 2-アルキニルベンズアルデヒドとアシルポスホネートとの不斉[4+2]付加環化反応による光学活性ホスホネート誘導体の合成、3) α、ω-ジインとカルボニル化合物との高選択的[2+2+2]付加環化反応によるジエノン誘導体の合成、4) α、ω-ジインとアシルポスホネートとの[2+2+2]付加環化反応によるホスホネート誘導体の合成、5) アルケンとアセチレンカルボン酸エステル類との共二量化及び不斉共三量化反応による、ジエン誘導体及び光学活性フリルシクロプロパン誘導体の合成、6) ベンズアミド及びアクリルアミド誘導体のオルト位C-H結合活性化反応を経由する、アルキンヘの触媒的ヒドロアリール化及びヒドロアルケニル化反応、等の様々な新しい協奏的な分子触媒反応が高収率かつ高選択的に進行することを見出した。
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